☆これは珍しや?フランス映画界のスーパー・スターのアラン・ドロンが、なんと西部劇に挑んだ、アメリカ映画で、ディーン・マーティンと共演した、楽しいウェスタン・コメディ。ウェスタンらしい愉快な見せ場とドタバタ風味の喜劇を盛り込んだエッセンスが満載。舞台は開拓時代のアメリカ西部、テキサス。メキシコの貴族ドン・アドンレア公爵(アラン・ドロン)が、ルイジアナ州で、美しい西部娘フィービー(ローズマリー・フォーサイス)との結婚式の最中、この結婚式に反対する3人組の男たちが乱暴を働き、乱闘の末、その内の一人が事故のために死亡する。それをドンの仕業だと主張した仲間の嘘のせいで、結婚式は中止。殺人の罪を着せられたドンはお尋ね者となって追われる破目になり、ドンはテキサスに渡り、牛飼いのカウボーイ、サム・ホリス(ディーン・マーティン)にその類い稀な射撃の腕前を見こまれサムの用心棒となる。そして、サムの親友である、先住民=〈インディアン〉のビショップ(ジョーイ・ビショップ)とともに危険なコマンチ地区を目指して3人の旅が始まる。その道すがら、危機から救ってやった先住民の娘ロネッタ(ティナ・マルカン)をドンは好きになる。だが、それを誘拐と勘違いしたコマンチ族が逆上、開拓村に迫っていた。さらに、愛するドンを追ってテキサスにやって来たフィービーに、サムが一目惚れ。たちまち恋をしてしまう!。さあ、えらいこっちゃ!という、お話で、コミカルな珍道中を単純明快に描き、旅の途中に起こる様々なトラブルを軽快なフットワークで対処していく様子も面白く、ドンとサムがやり合う?嫌味のない陽気なケンカ&口論の描写の展開もバランスが取れていて抜群にうまい。牛の大群の猛々しい野性味たっぷりの場面や、伝統趣向、広大なテキサスの壮観と情景に密着した作り方には西部劇に対する敬意がひしひしと感じられる。ドンとサムをめぐる?フィービーVSロネッタの女同士が繰り広げる嫉妬と因縁のラブ=(恋愛)・バトルに発展?するシーンも勇ましく、微笑ましい。硬派でありながら、ゆったりとした演出を見せる、マーク・ゴードン監督のミスマッチ?な手法もよろしい。当時の武器類や設備、生活風景、等にも興味津々。俊敏なアクションも手が込んでいて絶好調。ハッピーエンドで、明るい結末も誠に味わい深く嬉しくなる。常に冷たく、いつもはクールな装いを見せつける?水もしたたる美男、アラン・ドロンが見事な新境地を開拓した記念すべき作品として、大いに評価したい。爽やかで、気持ちの良い、痛快な一篇であります!☆。