1996年ニューヨークで録音。ブレッカーの第4作目のリーダー作。前作『ナウ・ユー・シー・イット』が1990年10月のリリースなので約5年半のスパンがあったことになる。かといって遊んでいたわけではなく、1994年の『アウト・オブ・ザ・ループ』でグラミー賞受賞。そしてなんと言ってもマッコイ・タイナーの1995年作品『インフィニティ』でのグラミー賞連続受賞と大活躍だった。
特に『インフィニティ』の中のコルトレーンの『インプレッションズ』の演奏を聴いた方はこのアルバムの3・5におけるマッコイ・タイナーとの競演に眼がいくだろう。個人的にはあの『インプレッションズ』一曲に関してはオリジナルのコルトレーンを凌駕していたと思う。それだけブレッカーの演奏の中でもピカイチの出来映えで、このアルバムでの競演に期待するな、という方が無理である。
事実、このアルバムでは3・5の2曲が最高の出来映えである。マッコイ・タイナーとドン・アライアスが加わり、ブレッカー(ts)、パット・メセニー(g)、デイブ・ホランド(b)、ジャック・ディジョネット(ds)という現在考え得る最高のメンバーによる演奏となっている。ジャズの王道をいった直球勝負の大傑作だ。