スピーカーの室内伝送特性を測定しても、可聴域の20kHz以下では本品の有無による特性の違いは全く検出されませんでした。すなわち、可聴域の音は全く出ていないということです。しかし、聴感上では大きな違いがあり、本品有りでは音場が3次元的に大きく広がり、音像定位も明確になります。メーカーが言うように人間は超音波を知覚しているようで、オーディオアンプに高調波歪や混変調歪の多い方が、超音波域での高調波も多いためか、音場の広がりや定位が向上する傾向が認められました。アンプの電源を能動型クリーン電源から取ると、商用電源の波形歪に起因した高調波による音楽信号の混変調歪が減るため、音には透明感が出てくっきりと明瞭になりますが、本品による音場の広がりは著しく小さくなってしまいます。超音波が含まれていないはずのCD音源でも、本品で音場の広がりが大きくなるのは、高調波歪のおかげ(?)のようです。歪の大きなアンプはHiFiアンプとしては失格ですが、聴感上のよい音・好ましい音にはある程度の歪が必要ということでしょう。
なお、本品は、他のスーパートゥイーター製品と異なり、入力インピーダンスが非常に高いので、メインスピーカー(トゥイーター部)と再生周波数が重なる音域でのメインスピーカーへの電気的干渉が少なく、原理的にメインスピーカーの発音を殆ど乱さないという点も本品のメリットだと思います。