第二次大戦期におけるドイツ戦車研究の金字塔を確立した、シュピールベルガー博士の一連の著作のひとつ。本書以降、Thomas L. Jentz "GERMANY'S TIGER TANKS", Uwe Feist "Tiger I in Detail"や、ポーランドから昨今続々と出版されている画期的な著作など、本書に匹敵する文献が出版されているものの、日本語だけで見た場合、いまだに本書はティーガー戦車のバイブル的な一冊ではなかろうか。開発の歴史、機能・性能の詳細、戦車の構造、製造プロセスの概略などを、豊富な写真と図面とともに系統的に詳述。いかにもドイツ的なかちっとした構成でまとめられている。オスプレイミリタリーシリーズや雑誌の特集に飽き足らない読者にとって必携の一冊。ただし、戦記もの的色彩は全くないので、そうした本を求める方は、ヴィル・フェイの"SS戦車隊上下"、オットー・カリウスの"ティーガー戦車隊"、Franz Kurowskiの"Panzer Aces"などが良いのではと思う。