特筆すべきは、前半の”問診での考え方”と”ティアニー先生のよく使う11のカテゴリ”など総論部分である。内科だけでなく臨床を行う上で、ありとあらゆる科の医師がこのステップを踏んだ臨床推論を無意識に展開している、はずである。が、実際の日本の医療ではこのような考え方は、”そんなめんどくさい事”とか”検査しないと金にならない”などと、患者中心ではない医療に完全に傾いてしまっている。医療は患者中心で行われるべきであり、未来の日本医療を担う世代が、必読すべき本である。しかし、注意しなければならないのは、後半の症例検討に有る知識を必要としているのは”内科専門医”であるかもしれないが、”一般医”に必要ではない・深すぎる知識も多い。ティアニー先生に全ての医師がなる必要はなく、彼に追いつき追い越せる人材が生まれれば良いわけだから、前半については”一般医(すなわち全ての医師だが)”が理解しておくべき内容だが、後半は軽く読み流す程度でいい。興味がでれば、自ずと勉強するわけだから、そのきっかけになる本であろう。