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今やキーボードよりも自転車レースに夢中とうわさされるクラフトワーク。そんな彼らであるからして、この『Tour De France Soundtracks』が12年ぶりのアルバムとなったのは驚くに当たらないことかもしれない。驚異的なアルバムだった『Autobahn』、『Trans-Europe Express』、1983年の記念碑的なシングル「Tour De France」で展開された運動・人間・機械というテーマを受け継ぐ作品である。ジャケットを見れば分かるとおり、基本的には「Tour De France」のロング・ヴァージョンといえそうだ。
ハウス、トランス、テクノの祖といっていい存在であるクラフトワークが、本作では逆にそれらの分野の手法を借用しているが、これでこそフェアーというものだろう。タイトル・トラックの3つのヴァージョンが切れ目なく続くオープニングは、15分間にわたる静かなミニマリスト風トランスの傑作だ。その前にプロローグが置かれ、メトロノームのようなリズムに乗って繰り広げられる多彩なサウンドスケープからいつの間にか本編に突入するという趣向である。滑らかなキーボード・ラインが「運動」を感じさせ、メロディーは揺らぎ、渦巻く。「Elektro Kardiogramm」では、心拍や呼吸の効果音までもが導入される。アルバムの頂点といえる「Vitamin」は、ディープなグルーヴやめまいを誘いそうなシンセ・フックをもっており、ピレネー山脈中のコースにたとえることもできそうだ。革新者たちが持ち前の先鋭性を和らげた『Tour De France Soundtracks』は、クラフトワークの初期作品のように影響力絶大ではないかもしれないが、輝かしい復帰作であることは間違いない。(Christopher Barrett, Amazon.co.uk)
内容(「CDジャーナル」データベースより)
70年代から活動し、今でも若いアーティストたちに影響を与え続けるテクノの大御所、クラフトワーク。17年ぶりのアルバムとなる本作は、奇しくも83年のシングルと同名異曲となった。
Album Details
Japanese edition of 2003 release for the German electronic pioneers, features 13 tracks including 1 bonus track, 'Tour De France 03 (Version 2)(CD-Extra). Toshiba/EMI.
Album Description
Japanese Version featuring a Bonus Track