登録情報
|
|
あなたの意見や感想を教えてください:
|
||||||||||||||||||||||
|
最も参考になったカスタマーレビュー
19 人中、18人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
世代を超えて伝えられるメッセージの意味,
By 紅藤燈夜 "エンド" (新潟県) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: ツリーハウス (単行本)
本作は、翡翠飯店に住む三世代の家族の年代記です。物語は、祖父の死をきっかけにして孫の良嗣が祖母と叔父とで中国を巡るパートと、戦時中の祖母が祖父と出会い、平成の現在へと至るまでを描いたパートが交互に進行していきます。 良嗣にとって謎の多かった家族の背景が徐々に明らかになるとともに、現在の家族の言動や態度の理由が分かってくる過程は、展開が巧みでミステリーの要素もあり、一気に読み終わりました。 本作に没入できた最大の理由は、戦後復興から2010年までの日本の史実を織り交ぜているからではなく、家族の人間描写が生き生きとしていて言葉や存在そのものに説得力があるからだと思います。作者の硬質な筆致も洗練されていて、最後まで、あざとさが無く好感が持てました。 昭和・平成史に残る数々の出来事が背景にあっても、 描かれているのは、あくまで、一般庶民の日常です。ですが、その日常の大切さがこの作品からは伝わって来ます。 年代・性別を問わない普遍的なメッセージ性を含んだ傑作であり、日本が苦境にある今こそ、お勧めしたい一冊です。
23 人中、21人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
普通の日本人を描いたのに胸に迫る筆力,
By
レビュー対象商品: ツリーハウス (単行本)
葬式になると、いつもは感じない血族や親族のつながりを感じたり、だれかの思いがけないエピソードが語られたりする。満州から引き揚げてきた祖父と祖母から始まった根無し草一族。新宿のさびれた中華店「翡翠飯店」の三代にわたる物語。 大人物も大悪人もいない。ただ、流されて生きている。だけどここには日本という国のすべてが書かれている。 大戦、満州引き揚げ、戦後、学生運動、浅間山荘事件、マンガ文化、バブル、コギャル、オウム真理教…よくもこれだけこのボリュームに自然に盛り込めたものだ。角田光代はどえらい作家になった。大傑作だ。 ツリーハウスみたいな危なっかしくて隙だらけの子どもの秘密基地。空から見たら、どんなに立派な家庭も一族も、ツリーハウスや翡翠飯店のような危なっかしいものなんだろう。
6 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
不思議な充実感を味わえる作品,
By
レビュー対象商品: ツリーハウス (単行本)
久々にガツンとくる、読み応えのある小説を読みました。家族3代の流れを記しながら、「敗戦から立ち上がり必死に頑張って生き延び、戦後の復興に乗っかった世代」「経済成長とともにバブルに向かった世代」「満たされた幸福の中でどんどん浮遊して行く世代」という“日本人の3段階”を、その家族の3世代に見事に投影させています。 登場人物のキャラが皆際立っていて身近にいくらでもいるような人物像だったりするために、思わず吹き出しそうになるコミカルな描写もあります。 全体的なタッチが非常に柔らかく、ゴツゴツした重厚なイメージはありませんが 読み終わった際に不思議な充実感を味わえる素晴らしい内容です。 終盤に現れる「希望」という言葉が、夜空に燦然と輝く星のように感じました。
あなたの意見や感想を教えてください: 自分のレビューを作成する
|
最近のカスタマーレビュー
5つ星のうち 5.0
ある家族の物語
新宿にある中華料理店の親子3代にわたる話ですが、主題がしっかりしており、さすが角田光代だと思いました。... 続きを読む
投稿日: 14か月前 投稿者: ロッキー
|
|
この商品のクチコミ一覧
クチコミを検索
|
関連するクチコミ一覧
|
|
|
|