という訳で、長かったこの「ツバサ」も遂にこの28巻で完結です。最終巻の分厚さにこれで全ての謎が、世界の仕組みが、よく分からないあれやこれやに得心が行くのかと期待したのですが……何か全部読み終わっても、やっぱりよく分かりませんでした。
大よその今回の事件の元凶は分かりましたし、飛王の正体も想像は出来ますし、侑子の立ち位置も明らかにされましたし、世界が最後どうなったかも何とか理解は出来ましたが、それ以外はもやもやとした霧の中……。
思うに写身、創られたモノ、残像、残滓、何々についての対価とかこの辺のものがそこらじゅうに氾濫していたのが、読後のこの混乱の全ての原因ではないのかと。
伏線はあったのでしょうし劇中にそれらについての説明も確かにありましたが、ここまで登場人物の相関図が錯綜してしまうともうこちらとしてはお手上げ状態です。
「まあ、なんとなく分かった………………かも」
これが全て読み終えて私の言えた精一杯の感想で、「読み終わったー!」と最後のページをめくり感動と共に素直に思えなかったのは、一読者としては残念の極み、無念の極みだったり。CLAMP作品はデビュー作からずっと読んでいますが、この「ツバサ」が現状最も難解な物語であったと思えます。膨大な伏線、設定、登場人物といったものは私も嫌いじゃなくむしろ大好きな方ですが、それらが「物語の面白さ」を増すことに必ずしも直結する訳ではない。それをつくづく実感させられた漫画であったように思いました。