組織が安心して稼働する為には、顧客の声を徹底して受け取る仕組みを作ることが大切。自分のサービスが顧客に伝わっているという手応えを感じることができれば、トップも従業員も安心して働ける。顧客満足(CS)が実現できれば従業員満足(ES)も実現できる。その逆ではない。アンケートにより顧客の声を受け取り、満足された顧客が先生として従業員を評価することで、従業員の満足に繋がり、最高のサービスを生む組織を作ることができるというもの。全国のホンダ販売店で顧客満足度13年間連続日本一という記録を更新し続けているホンダカーズ中央神奈川の相澤賢二会長の著作。
顧客から送付されたアンケートが全ての施策の中心、従業員の評価も給料も「ハガキアンケート次第」、問われるべきは売上ではなく「アンケートの結果」、本当に文字通り全てだと。小売業は顧客に納得/満足して頂かないと売上は上がらないので、顧客の声を受け取りその内容に「評価軸」を設けることは良く理解できる。但し、「アンケートの結果」が文字通り全てと言われると、そうなのかなと感じてしまう。
まず、パソコン、スマートフォンが普及している時代、手書きのアンケートに応えることは、かなり抵抗を感じる。特に、悪筆な場合は、一層手書きは避けたいところ。ホンダカーズ中央神奈川でもEメールで回答を得られる様にしているとのことだが、主体はあくまでも手書きのアンケート。回収率は5%〜6%が一般的な処、同社では34%を実現していると。でも、きっと手書きに抵抗のある顧客の声は十分に受け取れていないのではと感じる。更に、顧客に接していないバックオフィスの従業員の評価はどうするのだろう。その様な従業員はホンダカーズには居らず、全員で接客しているということだろうか。そうであれば、その規模の小売業に限定して適用できるノウハウということか。その辺りについては、十分な記載が著作にはない様に思う。
でも、小売業として顧客満足を評価軸の中心に置き、顧客の声を受け取る仕組みを徹底的に作るべきとのメッセージが色褪せることはなく、結果的に従業員満足を生み、好循環を生み出すということは、その通りだろうと思う。
内容的には、相当部分が前著作
サービスの底力!―「顧客満足度日本一」ホンダクリオ新神奈川が実践していることと重なる。どちらか一冊となれば、前著作の方が内容的には厚かった様に思う。