本書では、1990年代前半を中心に発行されたさまざまな業界の広告の中から約600点が選ばれ、掲載されている。解説はいっさいなく、大きな紙面に1ページ2~3個の広告が印刷されているだけなので、スクラップブックのように見ていくことができる。取り上げられている広告の内容やジャンルなどは多岐にわたる。映画や演劇のポスター、商品広告、バーゲンのチラシ、ファーストフードやレストランのメニュー、旅行案内などで、どこかで見かけたことのある広告もあるはずだ。各広告とともにデザイナーの名前も紹介されている。
「デザイン」というものを考えていくときに、他のデザインを参考にする機会は多い。よいデザインがあってそれが持ち帰れるものであれば、スクラップブックにとじたりしている人もいるだろう。本書は、そんな人の手助けとなる本といえる。本来は持ち帰れないさまざまなジャンルや形態の広告が集められており、「目を引く」「気になる」デザインのエッセンスを数多く見ることができる。(上野祥子)
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