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チョコレートを滅ぼしたカビ・キノコの話 植物病理学入門
 
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チョコレートを滅ぼしたカビ・キノコの話 植物病理学入門 [単行本]

ニコラス・マネー(Nicholas P. Money) , 小川真
5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 2,940 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容紹介

コーヒー、カカオ、ゴム、穀物、ジャガイモ飢饉、森林破壊、生物兵器、動植物の大絶滅-----

人間の歴史、生物の進化の
隠れた主役の物語。

ジャガイモ、トウモロコシ、コーヒー、チョコレート(カカオ)、ゴムの生産に大きな影響力をもち、クリやニレなど都市景観を形成する樹木を大量枯死に追いやる。生物兵器から恐竜の絶滅まで、地球の歴史・人類の歴史の中で、大きな力をふるってきた生物界の影の王者、カビ・キノコ。
彼らは、今また不気味な動きを見せている。
本書は、地球上に、何億年も君臨してきた菌類王国(※注)の知られざる生態を描くとともに、豊富なエピソードを交えた平易でありながら高度な植物病理学の入門書である。

(※注)生物分類学上、最高の階級である「界」に分類されるのが植物、動物、菌(カビ・キノコ)など。界は、英語ではキングダム(kingdom)。

内容(「BOOK」データベースより)

ジャガイモ、トウモロコシ、コーヒー、チョコレート(カカオ)、ゴムの生産に大きな影響力をもち、クリやニレなど都市景観を形成する樹木を大量枯死に追いやる。生物兵器から恐竜の絶滅まで、地球の歴史・人類の歴史の中で、大きな力をふるってきた生物界の影の王者、カビ・キノコ。彼らは、今また不気味な動きを見せている。本書は、地球上に、何億年も君臨してきた菌類王国の知られざる生態を描くとともに、豊富なエピソードを交えた平易でありながら高度な植物病理学の入門書である。

登録情報

  • 単行本: 320ページ
  • 出版社: 築地書館 (2008/8/1)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4806713724
  • ISBN-13: 978-4806713722
  • 発売日: 2008/8/1
  • 商品の寸法: 19 x 13.6 x 2.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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9 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 絶望のセバスチャン VINE™ メンバー
形式:単行本
 本の題名の「チョコレートを滅ぼした」というところのみで購入を決めてしまいましたが、久々に時間を忘れて読む事のできた一冊。
 内容は、チョコのみならずコーヒーやジャガイモやゴムといった、私達の生活には欠かせない植物に寄生(この本の場合では「共生」が正しい)するカビやキノコと、それらを発見し退治してこようとしてきた科学者達が描かれています。
 まず興味をそそられるのが、共生しようとするカビ・キノコの持つメカニズム。なるほど、このような仕組みを持っているからこそ(かつ、生み出せるからこそ)人間以上にこの星を征服し得たのだと、あらためて納得させられるほど巧妙であり驚かされます。
 二つめは、カビ・キノコの発生を何とかして食い止めようとしてきた科学者の努力の歴史。顕微鏡もないのに、肉眼では見る事のできない相手を前にして奮闘する姿は、拍手喝采、金一封ものです(そうでない人もいますが…)。しかし、彼らの努力は原因を解明できても、カビを根絶することは往々にして不可能なのです。それは根本で人間側がまちがっているから。
 三つめは、著者のユーモアあふれる文章。無味乾燥なものに陥る事無く、時々はそのユーモアにクスッと笑わされたりしながら、最後まで一気に読めます。
 四つめは文章中の「註」の部分。これは巻末にまとめて説明が載っていますが、この部分のボリュームもかなりあります。読み途中から巻末へ行ってまた戻ってと、読むには面倒くさいかもしれませんが、読み飛ばすにはおしい内容です。
 私は甘党なのでチョコは好きですし、コーヒーも毎日飲みます。車の運転も好きなので、ゴムの木が無くなってタイヤが高値になったら困ります。そんな私にとっては「お先真っ暗」になるかもしれませんが(あくまでも仮定)、世界中で頑張っている科学者の皆さんの成功と自然との共生を願いながら、これから風呂場のカビ取りでもします。
このレビューは参考になりましたか?
4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
自然は多様性を愛します。
 単一種を大地に植えると、病原菌が植物に襲いかかり、根こそぎ枯らし、自然(多様性のある状態)に戻してしまいます。有名なところではアイルランドのジャガイモ。ランパー種だけを植えていたアイルランドに、植物病原菌が蔓延します。餓死や移民などで、人口は半分に減ってしまいます。世界では同じようなことがおきており、この本ではカカオ、ゴム、コーヒー、コムギ、トウモロコシという作物をとりあげています。また消えてしまった樹木(アメリカチェストナッツ、マツ、ニレ、ジャラ)もとりあげます。通常の本でしたら、「植物が消えていった」という事実を軸に書いていくのですが、ここでは病原菌のカビとキノコが主役です。
 各章の構成は:
 (1) 著者と植物の個人的な思い出、つながり
 (2) 初めて菌により枯れが確認された場所と風景
 (3) 植物(作物)と人とのかかわり
 (4) 人がおこなった対処方法
 (5) 菌についての植物薬理学的説明
 (6) 現在の状況
というパターンをとっています。
 著者はイギリスで生まれ育ったためか、英国紳士風ウイットが知的なスパイスとなっています。題名からは、カカオのことだけを書いたふうに見えるかもしれませんが、あくまでも一章にすぎません。樹木や作物を襲う菌類にふりまわせれる人間の姿をみると、自然の奥深さを感じることができます。
 植物病理学を楽しく学べる、大変良い本でした。
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2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 内田裕介 トップ500レビュアー
形式:単行本
新聞広告でタイトルが面白そうだったので手に取った。
19世紀から20世紀にかけて樹木や農作物を襲った病原菌と人類との戦いを描いたノンフィクションである。

産業革命以降、人間は有用樹木を植林し、コーヒーやチョコレート、ゴム、ジャガイモなどを大規模に栽培してきた。しかしいったんは成功を納めたかに見えても、突然カビ・キノコ類に襲われて枯死し、一国の産業が壊滅する。植物栽培の歴史はそんなことを繰り返してきたようだ。日本でも秋になると松枯れが話題になるが、被害にあう赤松の林も江戸末期に燃料用に植林されたものと聞く。

地球の人口が増加し、その食料や燃料を効率よく賄うために自然の植生を壊して大規模な単一栽培を拡大する。その結果、崩れたバランスをとり戻すかのように菌類が作物を攻撃し壊滅させる。

「コーヒーのさび病からカカオノキの天狗巣病、ゴムの木の胴枯病、ジャガイモ疫病、禾穀類の病害などに至るまで、すべての病気の流行は、我々人類が無理やり単一栽培を拡大したことに根ざしている。」p246

と、著者はいう。単一栽培の拡大はしかし、人口増という止むにやまれぬ事情ではなくて、むしろ終わりのない利益の追求、資本の暴走が原因ではないか、とも思う。今週市場に激震が走ったリーマンブラザーズの破綻とも通底している気がする。果てしない人間の欲の行き着く先は、植物の世界でも金融の世界でも結局「もとの木阿弥」ということなのだろうか。そのようなことをつらつらと思った。
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