ローグライクの到達点の一つ。
4をベースにしているため、一見の新鮮さが薄いのは事実だが、
内容は大幅にパワーアップしており、携帯機シレンの決定版と言える。
操作性やインターフェイスについては一つ一つ挙げていくとキリがないほど
改善されており、携帯機シレンとしては史上最高。
ダンジョンのバランスについては、
4がある程度固定化された攻略法が確立されていたのに対し、
5はモンスターの攻撃力がマイルドになっている分、プレイヤーの好みや引きによって、
攻略法を練り直すことができるようになっており、攻略の幅が広がっている。
また、デメリットを伴った有用なアイテムが数多く導入されているのが素晴らしい。
例えば、呪い師の腕輪、気配察血の腕輪、キョクタンソードなどは、
メリット⇔デメリットのバランスが絶妙な具合に調整されている。
ダンジョンの種類についても、バラエティ豊かなダンジョンが揃っている。
個人的に最も斬新だと感じたダンジョンは「異次元の塔」。
特定条件が示された数フロアの階層を、任意でルート選択して攻略するダンジョンで、
プレイヤーそれぞれのルート攻略が生まれるのが新しい。
また、ダンジョンごとに様々な縛りプレイを評価・記録する
「エキスパート証明書」が設定されているため、
腕に覚えのある上級者はこれに挑むことになるだろう。
賛否両論だった夜システムは、より昼夜の連動が顕著になった。
モンスターを倒すだけではない有用な効果を持つ技のバリエーションが増え、
昼夜の切り替え時の戦略性が増している。
例えば、回復アップアップは昼に切り替わっても効果が持続するため、
夜に発動しておき、昼時にその効果を享受するといった戦略も可能だ。
5ならではの新要素を見ると、最も特筆すべき点はやはり新種道具。
言うなれば、道具合成システムだが、従来のシレンを根底から覆すほどの
とてつもない可能性と遊び心を感じた。
ただ、すれちがい通信のみでしか配布できない、
新種道具の出現率On/Off機能がないなど、
5の仕様上の問題でその無限の可能性を十分に発揮できないのは、非常にもったいない。
その他には、初心者に配慮したストーリーダンジョンや、スーパーシレン、仲良しの証、
ポイントカード、、キャットストーン、魅力的かつ強力な仲間たちなど、
新要素が違和感なくゲームに溶け込んでいる。
全てをやりこもうとすると、3桁のプレイ時間では足りなくなるだろう。
恐ろしい作品だ。
ダンジョンがあるから潜る。
初心者も上級者も一介の風来人となって、その純粋な衝動に委ねることができる作品。
ダンジョンをひたすら潜り、旅の神クロンの追い風を受けたその先に、
風来人たちの終わらない旅が待っている。