大手テレビ局で数々のスクープをものにし、
華々しく活躍したものの、
大きなトラブルからもめ事になり
退社を余儀なくされた深見百太郎(ももたろう)。
先輩の紹介で就職したのは、横浜の小さなCS局
「チャンネルファンタズモ」でした。
ここはオカルト専門で、超常現象や都市伝説の紹介、
タレントの怪談話や国内外のホラー映画やドラマを
24時間放映しています。
百太郎の相棒になるのは、元ヤンキーで
今はファッション雑誌から抜け出たような女、
萩原ミサ、30代前半。
そして黒猫の「ヤマト」。
ヤマトは霊能猫ということなのですが
猫らしく、あまり活躍しません。
せいぜい、おかしなものを凝視して、周囲に知らせるくらいです。
「突撃! 隣の超常現象」という番組制作のため、
学校の怪談、町の沼に出没するUMA、
殺害された老女の家の怪異現象と連作短編の形で展開します。
軽いノリで、最初はミステリーもそれほど深くはないし、
百太郎とミサや、チャンネルファンタズモの変わったメンバーとの
やりとりを楽しむ程度。
でも、物語は、百太郎が退職するきっかけとなった
薬品会社の裏取引に繋がってから盛り上がります。
その薬品会社の工場で品質管理を行っていた男が殺され、
娘の、真面目な女子高校生が1年間も行方不明。
その家で飼われていた白猫とヤマトが仲良くなって
どんどん話が転がっていきます。
常に「霊」のしわざだと何かとミサが騒ぎ、
現実的に百太郎が解決していきます。
彼のジャーナリストとしての人生も軌道修正されつつも
彼女らとの縁が切れないのを楽しませてくれます。