文句ナシの5つ星です。
是非多くの人に観て欲しい。
この映画は、世間知らずの庭師が、ただ純粋に”庭の手入れ”について語ったことが、周りの人間により”経済論”や”国家のあり方”について論じていると誤解されていく・・・というコメディです。
もっとも、ただのコメディと言い切ってしまうには、この作品はあまりにも奥深いものを感じさせてくれます。
ユーモアとは何か、言葉とは何か、解釈とは何か、純粋であるとは何か・・・
ゆったりとしたテンポで展開されるこの作品は、いったい何をいわんとしているのか。
この作品についていくつもの解釈が成り立つことは、明らかでしょう。
しかし、私が最も面白いと感じるのは、この作品に対して様様な解釈をすればするほど、私たちは、主人公チャンスの周りで彼の発言を色々と解釈し翻弄される登場人物たちに近づいていく・・・という皮肉です。
チャンスが”ただそこにいるだけ”であったように、この映画もまた”ただそこにあるだけ”であるという皮肉。
意味深な本作品の本当のメッセージは、この”皮肉”にあったのかもしれません。
もっとも、このレビューもまた、私なりの”解釈”にすぎないという皮肉にさらされてしまうのですが、それもまた面白いと感じるのです。