ジョン・レノンを暗殺したマーク・デイビッド・チャップマンの殺害に至るまでの最後の3日間を描いた映画。
主演のジャレット・レトの役作りが素晴らしく感心しました。体重を30kgも増やして彼はこの役に挑みました。J・P・シェファー監督は彼について「ナルシシズム、自己破壊など精神的な面を演じなければならない。でもジャレッドは自己破壊の性質を把握していた。自分を破壊したい衝動だ。」
「彼が思い入れを感じない映画をやることはない。行くなら最後まで行ってその場所に留まり深い闇に入れる。彼ならそれができると思った。」と言っています。彼の演技は闇の部分に入っていると思います。チャップマンは様々な医者に診断されたようでそしてほとんどの医者が同じことを言ったことがないようです。つまりチャップマンには複数の顔があるように感じます。ジャレット・レトが演じたチャップマンは奇妙な人間でした。それはチャップマンの一面だと思います。僕はチャップマンを精神的におかしくなっている人間だと思っていたのでこの映画には共感しました。ジャレット・レトがチャップマンの心の声を静かに語ることでチャップマンの闇の部分を浮き上がらせています。
一方もうひとつチャップマンを描いた映画「ジョン・レノンを撃った男」があります。こちらはチャップマンが普通の人間のように描かれています。どちらが真実に近いかはわからないけれどチャップマンを知る上でどちらも重要な映画だと思います。