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チャパーエフと空虚
 
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チャパーエフと空虚 [単行本]

ヴィクトル ペレーヴィン , 三浦 岳
5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 2,415 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

その男の名は「空虚」。どこでもない場所でからっぽの時間にくりひろげられる存在のない物語―。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

ペレーヴィン,ヴィクトル
1962年、モスクワ生まれ。20世紀末のロシアで新進作家として登場して以来、絶大な人気を誇り、国外からも熱い注目を浴びつづけている現代作家。発表される作品はいずれもベストセラーを記録し、「ロシアの村上春樹」ともいわれる。1991年に出版された最初の短編集『青い火影』は数日間で完売、ロシアで最も権威ある文学賞ロシア・ブッカー賞で異例の受賞をはたした

三浦 岳
1976年生まれ。早稲田大学第一文学部露文専修卒。編集者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本: 459ページ
  • 出版社: 群像社 (2007/04)
  • ISBN-10: 4903619044
  • ISBN-13: 978-4903619040
  • 発売日: 2007/04
  • 商品の寸法: 18.4 x 13.6 x 3 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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ロシアの底力 2007/5/24
By sandroc
ガルシア・マルケス『百年の孤独』、ブルガーコフ
『巨匠とマルガリータ』を崇拝している本読みにオ
ススメ。
先に訳の出た『恐怖の兜』ではボルヘスを感じたが、
こちらはあれほど混沌とした感じではなく、物語世
界の次元は迷宮的にうねるが、ヴォネガット的な機
知のある主人公の語りの視点が安定しているので、
読者が置いていかれることはなく(物語世界におか
しなことが起こると、主人公自身が振り回されてあ
わてる。そこらへんのバランス感覚が絶妙で)、ス
ピーディな展開にもノレる。
というか何度も裏切られること自体が快感で、そう
したぐるぐるとした世界のすべての解決がまた気持
ちよく、カタルシスに向かうにつれ、ぞくぞくざわ
ざわした感じが増していく。
それにしてもこんな本がベストセラーになるとは、
ロシアはいまだ文学大国の名残があるようだ。
このレビューは参考になりましたか?
4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 竹の梯子 VINE™ メンバー
物語の構造を振り返ってみると、「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」のように並行するふたつの世界を同一の主人公がそれぞれ冒険するさまが互い違いに語られるといったものとなっている。「・・・かな?」と思っていたら「ねじまき鳥」のように三人称で叙述される別次元の話が挿入されてくる。次第に各エピソードが侵食し、干渉することにより脱構造=カオスが紙面に充満していた。無限自問自答といった感のある哲学的文章(それはひとりの思考の流れであったりふたりの会話といった格好をとる)が頻繁に繰り返され、物語の流れが断ち切られ、あまつさえ冗長に感じる部分もあるが、そういうものもひっくるめて本書の要であるカオスは貪欲に呑み込んでいく。カオスとは空虚の言い換えなのかも知れない。あるハリウッド俳優が出てくる挿話を読んでいたときに、そのポップカルチャー的シンボルの使い方が高橋源一郎を彷彿とさせた。解説を読むと、チャパーエフを始め、主要登場人物はロシアの人たちには馴染みのある人らしく、彼らが脱構築され縦横無尽に活躍するさまは、ますます村上春樹より高橋源一郎を想起させる。いつしか物語内人物がさかんに議論する空虚をテーマにした哲学に読書である私も感染し、「それでは、この小説を読んでいる私はいったい何なのだ?」と途方に暮れることになった。不思議なうねりを持った作品。
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12 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
怪作 2008/2/4
ロシア革命の真っ最中、
秘密警察から逃げている詩人ピョートルがモスクワを歩いていると、
旧友に声をかけられる。
そこで彼についていくと、
じつはその男も秘密警察の一員であったことが判明する!
そこで男ともみ合いとなるのだが……
といった導入(冒頭30ページくらいまで)の本書だが、
じつは内容は現代モノである。
つづくのは何でもアリの展開である。
といって、抽象的で思いつきのような展開がつづくわけではない。
たとえていえば……とたとえて説明したいが、
これに似た感じの作品というのが思い浮かばない。
強いていえば、現代的なセンスを持ったカフカ、
といったところだろうか。
もう一度くらいは読み返したい。
怪作。傑作。
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