ガルシア・マルケス『百年の孤独』、ブルガーコフ
『巨匠とマルガリータ』を崇拝している本読みにオ
ススメ。
先に訳の出た『恐怖の兜』ではボルヘスを感じたが、
こちらはあれほど混沌とした感じではなく、物語世
界の次元は迷宮的にうねるが、ヴォネガット的な機
知のある主人公の語りの視点が安定しているので、
読者が置いていかれることはなく(物語世界におか
しなことが起こると、主人公自身が振り回されてあ
わてる。そこらへんのバランス感覚が絶妙で)、ス
ピーディな展開にもノレる。
というか何度も裏切られること自体が快感で、そう
したぐるぐるとした世界のすべての解決がまた気持
ちよく、カタルシスに向かうにつれ、ぞくぞくざわ
ざわした感じが増していく。
それにしてもこんな本がベストセラーになるとは、
ロシアはいまだ文学大国の名残があるようだ。