チャップリンと言えば放浪紳士の役柄が有名です。その役柄が如何にして出来たか、この「若き日々」の内容から窺い知れます。放浪者役はチャップリンの少年期の生活で実際に経験し見聞したことが自然に昇華されたモノだったのだな、と合点がいきました。チャップリンが俳優として軌道に乗るまで、彼の生活は単に貧しい/不幸というレベルではないのです。母親が栄養失調が原因で発狂するレベルなのですから。でも、そんな中でも「希望と勇気とサムマネー」の心構えで困難な状況を乗り切っていく幼少期〜少年期の氏の姿に素直に感動しました。
「キッド」に出てくる子役のモチーフも、このチャップリンの幼少期を思わせるモノがあります。チャップリンの映画DVDを見た後にご一読下さい。チャップリン映画の見方が変わると思いますョ。
それにしても、チャップリン氏の記憶力には脱帽します。描写が非常に細かく具体的です。(見慣れない横文字の人名も沢山出てくるので、慣れない人には大変かも?)老年期にこの本が書かれたことを思うと、もうこれは脱帽モノです。生涯現役だったんだな、と思わせます。