これは本当に価値のあるCDだと思います。
単にこのシリーズとしていい出来ということではなく
数あるこの曲の名盤と比較しても遜色がないというか自分の中では最高の演奏でした。
この曲のフィナーレで目頭が熱くなったのは初めてでした。
この演奏の特徴としては、あらゆる正反対の要素がバランス良く詰め込まれているという感じです。
緩急の付け方はもちろん光と影、理性と本能、繊細さと大胆さというような要素が必要な時に必要なだけ
表現され、この曲の持つ本当の可能性を引き出しているようです。
バイオリン奏者のイリア・カーラーと言う人は若いころ数々のコンクールを総なめにした人で
テクニックのレベルの高さはスゴイです。そして指揮者とオケもバイオリンと協調しながらも、しっかりと
自己主張をしています。個性的でありながらも、奇をてらった演奏ではなく安心して聴けます。
2004年のデジタル録音ということで録音も良いです。
とにかく全員がこの曲を深く愛し、自分たちにできることを全て出しつくそうという気持ちに溢れているように
感じました。これで500円は安くて申し訳ない気持ちになってしまいました。
この曲が好きな人だけでなく、すべてのクラシックファンにお勧めしたいCDです。