ようやく日本でも「報道管制」が解けた「チベット問題」。しかしこれまで主要メディアが一切無視し、例外的にノーベル平和賞受賞者としてのダライ・ラマだけを歪に扱ってきたのがこの国の心象である。今年(2008年)の報道でにわかに興味を持たれた方、あるいは旧来人権や民族問題に関心をお持ちであった方々、どうぞこのドキュメンタリーをご覧いただきたい。本作品は企画から取材、編集までを日本人取材者が全工程を1人で作り上げている。インドに於けるチベット難民取材が敢行されたのは1999年。敢えて極言すれば、日本ではあらゆるメディアが「目を背けていた」時期に独自の意思で次世代をも見据えたドキュメンタリーを構成しえた登場人物と取材者には「あるべき未来の姿」が明確に見えていたのであろう。その姿は今日より一層はっきりしている。断言しよう。「チベット問題」の理解を正しく助けるために、この作品以上の教材はありはしないと。安全圏に身を置くテレビコメンテーター等には紡げない事実の重みがここにある。(以上、2008年5月17日分 再記)
*追記(2012/12/09)
「チベット問題」はその後も進展することなく混迷の度を深め、多数のチベット人焼身自殺者を出すに至っている。その背景を理解するために、このDVDのみならず制作者のブログを読んで頂きたい。
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