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チベット仏教の真実―「五体投地」四百万回満行の軌跡
 
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チベット仏教の真実―「五体投地」四百万回満行の軌跡 [単行本]

野口 法蔵
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

両手、両膝、額を地にひれ伏し仏を礼する「五体投地」。チベットの行者でも生涯二百万回を超えることは稀だという。この行を一日十時間十八年にわたり修行した日本人僧がいる。タイ、インド、チベット、スリランカ―その求法の旅路の記録がここにある。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

野口 法蔵
1959年石川県七尾市生まれ。1980年千代田工科芸術学院写真科卒業。1982年新聞社退社後、マザーテレサの施設取材のため渡印。1983年ラダックのチベット仏教僧院リゾン寺にて出家、以後、三年間修行生活を続ける。1986年スリランカにて僧侶のためのビパーサナ特訓コースに参加、半年滞在。のち、インド国立タゴール大学に滞在。1987年帰国し臨済宗妙心寺派に所属する。この年、ダライラマより寺名禅処院を寄与される(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本: 254ページ
  • 出版社: 佼成出版社 (2009/07)
  • ISBN-10: 4333023912
  • ISBN-13: 978-4333023912
  • 発売日: 2009/07
  • 商品の寸法: 19 x 13.6 x 2.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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By 赤塚カケス VINE™ メンバー
形式:単行本
いい意味で期待を裏切る本である。サブタイトルの「五体投地、四百万回満行の軌跡」に引かれて購入。しかし本文にはこの四百万回満行のことはまったく出てこない。五体投地のことは極わずかに出てくる程度である。その意味でサブタイトルには大いに裏切られた。

その代わり、この本は筆者がチベット僧になる顛末と心の動きが細かに描かれている。

第1章 アジア漂泊
第2章 秘境・ラダックへの道
第3章 修行の旅
第4章 日本尊者巡礼

特に第2章が圧巻だった。物を失うと逆に精神が軽やかになってゆく筆者。高地で寒く酸素の薄い場所でかつ食料も麦粉ヌカ団子と茶だけ。このような僧院での生活を続けて、静謐な環境で過ごす。読者は著者とともにこのような環境を疑似体験して行く。そのうち読んでいる自分が晴れやかなそして軽やかな気持ちになってくる。自分まで清められたような気になってくる。

第2章と3章に出てくるラダックに有る寺は「全東洋街道」(藤原新也著)の第7章に出てくるリゾン寺らしい。この寺で僧が食べているパパ(麦粉ヌカ団子)がどのようなものかは、全東洋街道では「遠くから見るとそれは焼きたてのフランスパンのように見え、近くに来るとそれは黄粉をまぶした大きな餅のように見えた。目の前に置かれるとどうみても土のかたまりとしか見えないものに成り果てていた。(中略)やはりこれは食い物ではなく食事を取る前の手を清める、たとえばオシボリのようなものに違いあるまいと、思った。・・・・」このような食事が毎日出てくる生活が著者のラダックでの僧としての生活だったのである。全ての欲望から切り離された生活がどういうものかが「全東洋街道」を読むと一層興味が増すと思う。

タイの仏教の事も少し出てくる。著者はタイを経由して日本へ帰る。チベット僧の著者はタイでささげられた蓮の蕾を手に持って成田空港のロビーを見回す。印象的なシーンである。

もっとチベット仏教を知りたい。
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3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
貧なるべし 2010/5/15
By kagyu
形式:単行本
 この本のタイトルも、サブタイトルも、この本全体の内容を表すものとしてふさわしくはなく、恐らくは編集者がつけたものでしょう。しかしながら、読者に最も強烈な印象を残すのはやはりこの二つの点であるという不思議な本です。

 「学道の人はすべからく貧なるべし」とは道元禅師のことばですが、その意味がこの本を読んで初めてわかったような気がしました。

 チベットのメディテーションを教えてくれという西洋人に対して作者はこんなふうに答えるそうです。「何日分も大麦粉を持って狭い部屋に閉じこもるんだ。一切外には出ない。食事も何も微量だけとって閉じこもりきりになる。言うならば生殺しだ。恐ろしいほど、居ても立ってもいられなくなる。そして仏を宿すんだ。頭で念じた仏ではない。その皮膚から仏を宿すんだ。半月、半年、三年。そして生涯。どうだ、あなたにできるか?これがチベットの修行だ」

 「進んだものを求めるならわかるが、インドなどに行くのは後退することではないか」と聞かれた時、作者はこう答えます。「そのとおりである。私は精神文明へと後退すべく努力しているのである。(中略)千年かかって腐ったものを取り戻すのは容易ではないのである」
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