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チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷 (新潮文庫)
 
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チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷 (新潮文庫) [文庫]

塩野 七生
5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (33件のカスタマーレビュー)
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登録情報

  • 文庫: 334ページ
  • 出版社: 新潮社 (1982/09)
  • ISBN-10: 4101181020
  • ISBN-13: 978-4101181028
  • 発売日: 1982/09
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (33件のカスタマーレビュー)
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24 人中、23人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
 少し前に読んだマキアヴェリの君主論から本書に興味を持ちました。君主論の体現者というよりは、むしろ君主論に大きな影響を与えた人物というのが正しいのかもしれません。チェーザレ・ボルジアは、父親であるローマ法王の権力を背景に、10年という短い期間でイタリア中部を権力下においた凄まじい人物です。冷酷なまでの判断力と烈火のごとき行動力、そして数々の疑惑をもったこの君主の物語は強く人をひきつけるものと思います。
 本書の特徴は、チェーザレの心情にまでは踏み込まず、あくまで史実と多くの資料によって彼がどのような人物なのか書き出していることにあります。苛烈な野心は彼の行動から、状況を見極める冷静さは敵味方を区別する彼の政策やマキアヴェリとの会話から読み取ることができます。
 また解説の沢木氏も触れているように、塩野女史はチェーザレに強い愛着を持っていることも読み取れます。これは妹のルクレツィアとのダンスの場面や最後の戦いの場面に見ることができ、いずれもチェーザレの容姿や振る舞いなどから男性としての攻撃的な魅力を感じます。
 悪評の多い人物であり、私も心情的には肩入れしにく部分があります。しかしどこか心引かれる強力な熱をもった作品だと思います。
このレビューは参考になりましたか?
51 人中、47人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By yuishi トップ1000レビュアー VINE™ メンバー
形式:文庫
チェーザレ・ボルジアは15世紀から16世紀初頭のルネサンス期のイタリアで活躍した武人・政治家。日本では同時代のヴェネチア共和国の外交官マキアベリィが有名であるが、著者は日本ではなじみが薄いこの若き英傑を取り上げる。

ローマ法王を父に持ち、10代にして枢機卿の地位に着く。その後還俗し、ローマを中心とした中部イタリアで法王領を平定し、勢力範囲を広げる。妹のルクレッツィアは美人で知られ、兄チェーザレの意の元、政略結婚を何度も重ねる。小国に分裂し、フランスやスペインといった大国の干渉が絶えなかったイタリア。外交と政治と軍事が密接に繋がり、権謀術策、陰謀、実弟や実妹の夫も対象とする謀殺、昨日の敵は今日の味方、敵の敵は味方、とばかりに活躍し、政情をリードしていく。その現実主義で合理的、怜悧な判断、革新性など、戦国期の織田信長あたりを連想するが(ルクレッツィアはさながらお市の方か?)、チェーザレの全盛期は20代と遥かに若い(彼は32歳までしか生きなかった)。

活躍が華やかならば、その運命の変転も劇的。ローマ法王の父とともにマラリアに罹り、自らの運命を変えてしまう・・・(毒殺されたという説は著者は退けている)。

後年の「ローマ人の物語」で十二分に発揮されている、著者独特の小説でもなく、伝記でもない、という著述スタイルは本作でもすでに現れている。ただし、「ローマ人」では、カメラを寄せたり、引いたり、時として現代から時代全体を俯瞰したりと、自在な視点で描いてあったのに対し、本作はまだそうした自在な領域には達していないように思える。チェーザレを見つめる著者の視点は一定で、舐めるように対象を描き出すものの、内面には入らないのが、やや物足りなく感じられた。
しかしながら、日本ではなじみのうすい人物の紹介でもあり、またともすればその芸術史的な側面からのみ語られることが多いルネサンス期イタリアの描いたという点で大変興味深い一冊である。

このレビューは参考になりましたか?
42 人中、37人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
塩野氏の語るチェーザレは青春である。
チェーザレは、ローマ法王の庶子として生まれ、イタリア統一を目指し戦った。
そして、その夢を手を届くところまで引き寄せながらも挫折し、31歳の若さで死んだ。
そのチェーザレを語るこの本を読んだ時に感じるのは、青春である。
チェーザレを語る塩野氏の筆は、冷徹でありながら、それが読む者の胸を熱くさせる。

チェーザレに惚れながらも、溺れないその筆致は、己の野望の実現のため戦い敗れ去った者の誇りと気概を感じさせ、胸を熱くさせる。
20数年前の浪人時代に、この本をはじめて読んだ。本屋で平積みになっているこの本を見た時、どういうわけか、この本は絶対に面白いと感じ、買わずにはいられなかった。

そして、理想に溺れず現実を見据えた情熱というものを知った。以来、私の愛読書である。
いまだに読むたび、チェーザレの若き情熱を、また、それを描く作者の若き情熱を感じ胸が熱くなる。

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投稿日: 2008/7/7 投稿者: みたか
ダンディズム
実際のところ何を考えていたのか?は分からないのですが、塩野さんの推察(恐らく多大なる資料からの!)から立ち上るチェーザレ・ボルジア像です。... 続きを読む
投稿日: 2008/5/8 投稿者: cobo
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