手にした瞬間、まずその立派な装丁に嬉しくなった。『トレバー・チェンバレンの絵は光と空気の饗宴である。つかの間の通り雨、もやで霞んだ日光、霧、霜が降りた冬など、イングランドの気候の移ろいやすさを捉えてとりわけ味わい深い』と始まるカバーの言葉どおり、どの絵も光と影が美しく調和して、透明感ある滲みとともに、詩的な雰囲気が漂い、感動的である。
チェンバレンの生い立ちや、彼が影響を受けた人々、画材と描き方にも触れられている。静かな昼下がり、木漏れ日を浴びながら、ゆっくりと彼の作品の世界に浸ってみたいと思わせる水彩画集である。