チェココルナは現在7円前後(2008年6月末現在)。この本が出たときに5円計算だったが、数年でますます強くなった通貨の一つである。
古い共産主義時代のチェコを知る人はその知識を披瀝しようとする傾向が強い。しかし、多くの人が待っていたのは、若い世代や歴史に疎い人間にとっても、チェコが身近で興味をもたせるような存在として眺める方法である。この本は生活に根ざし、旅人としての好奇心を満たす非常によい本。チェコもチェコ人も歴史の重みばかりを強調されるような本ではなく、こういった本がもつ素朴な視線を待っていたように思う。
政治や歴史について語り始めるとチェコの周辺は限りなく話題があり、そういったものはこれまでに専門家が著している。
そのかわりに一般の観光客が訪れるのに何のハードルもなくなった現在、よい案内になる一冊だと思う。