内容紹介
ヴォリュームのあるボディ。表層を覆うのは、幾何学的なパターンで構成された鋭い結晶のような凹凸。それらは建築に光と影をつくり、ダイナミズムと立体感を強調する。
これはチェコでしか出会うことのない建築様式だ。
20世紀初頭、パリでピカソらが始めたキュビズム芸術に呼応し、チェコでは、世界でも類まれな現象として建築や工芸の分野にまで応用された。それを先導したのは当時の若き建築家らであり、その現象は短命に終わったものの、彼らのエネルギーの結実は、今でも様々な様式の建築が立ち並ぶプラハを中心に一際異彩を放つ。
本書では、その中心的存在であったヨゼフ・ホホル、ヨゼフ・ゴチャール、パヴェル・ヤナークの3人の作品を、キュビズム建築を撮り重ねてきた写真家・鈴木豊氏による図版で、表層の豊かな表情、内部にまで及ぶキュビズム的なラインや造形など細部までを、家具やセラミックなどの工芸の世界もあわせて紹介する。
本邦初公開の物件ほか、十数年の間に現れたそれぞれの建築スタイルの変化も是非ご覧いただきたい。多種の建築様式が混交する時代に湧き出てきた若者たちの揺るぎないアバンギャルド精神が滲み出る一冊。
内容(「BOOK」データベースより)
ピカソやブラックが主導したキュビズムは、20世紀初頭の絵画や彫刻に大きな影響を与えた。そのキュビズムが建築にまで及んだ唯一の国、それがチェコスロヴァキアだ。その独創的な建築は、100年を経た今も人々を魅了し続けている。