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ダーウィンの思想―人間と動物のあいだ (岩波新書)
 
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ダーウィンの思想―人間と動物のあいだ (岩波新書) [新書]

内井 惣七
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (10件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

ダーウィンはいかにして生物学から神を追放し、人間と動物をつないだのか。ビーグル号の航海に始まり、主著『種の起源』と『人間の由来』に至る思想的成長の道筋をたどる。自然淘汰・種の分岐の原理、進化の偶然性とデザインの問題、進化と道徳の関係を明快に解きほぐす。徹底して人間を動物界に投げ戻すダーウィンの真骨頂。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

内井 惣七
京都大学名誉教授。1943年生まれ、1965年京都大学工学部卒業、1967年京都大学文学部卒業。1967年京都大学人文科学研究所助手、1968‐71年ミシガン大学に留学、1971年同大学Ph.D.。1979‐90年大阪市立大学文学部講師、助教授を経て1990年京都大学文学部教授。2006年退職。専攻は科学哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 新書: 218ページ
  • 出版社: 岩波書店 (2009/8/20)
  • ISBN-10: 4004312027
  • ISBN-13: 978-4004312024
  • 発売日: 2009/8/20
  • 商品の寸法: 17.2 x 10.6 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (10件のカスタマーレビュー)
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20 人中、18人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 同時代の知的競合から進化論を解き明かす, 2009/9/3
By 
お気に召すまま (埼玉県) - レビューをすべて見る
(トップ500レビュアー)   
レビュー対象商品: ダーウィンの思想―人間と動物のあいだ (岩波新書) (新書)
本書は、ダーウィンの進化論が同時代の知的競合の中から生み出される過程を、見事に描き出す。進化論は、ダーウィンがゼロから考え出したのではない。種が下等なものから高等なものへ変化してきたとするラマルクの「転成説」、山頂に貝殻が見つかるのは地層の隆起によるとして、ノアの箱舟を批判したライエルの地質学、自然淘汰説をダーウィンと同時に考え、ダーウィンよりも先に進化の過程を樹木の枝分かれで示したウォレスなど、ダーウィンと同じようなことを考えた同時代の学者は何人もいた。にもかかわらず、ダーウィンの進化論こそが現代まで受け継がれ、生物学の本流になったのはなぜか。著者は、同時代の類似説とダーウィンとの間にある、一見些細に見えるが重要な違いに着目する。それは、ある一つの種が、変種を経て別の種へと進化してゆく「分岐の原理」である。「分岐の原理」は『種の起源』第4章「自然選択」において「形質の分岐」として語られているのだが、記述は難解で、なかなか理解しがたい。ウォレスは、環境が変化する場合のみ、それへの対応として種の分岐が起こると考えたのに対して、ダーウィンは、種の分岐は環境が変化しなくてもつねに起こり続けると考えた。著者は、ダーウィンの「分岐の原理」には、(1)新しい生息場所の獲得によって個体数が増える、(2)形質が分岐すれば新しい場所に適応しやすい(=つまり「自然淘汰の原理」)という、論理的には独立な二つの原理が含まれていることを明らかにする(p112)。それによって、分岐が「つねに起きる」というダーウィンと、そうでないウォレスとの重要な差異が見えてくる。ここが進化論成立のキモなのだ。ダーウィンがヒュームやミルときわめて近い発想をしていたことなど(56,174)、哲学者ならではの考察も興味深い。
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12 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 進化論=弱肉強食・・・と思ってる方にこそ☆, 2009/9/3
レビュー対象商品: ダーウィンの思想―人間と動物のあいだ (岩波新書) (新書)
本書は、科学史を専門とし

現在、京都大学名誉教授である著者が、

進化論で知られるダーウィンの思想を紹介する著作です。

著者は、ダーウィンの生涯を振り返ったのち

先行する進化論者からの影響と相違点、

自然淘汰と並ぶ重要な概念である「分岐」について解説。

さらに、人間と動物の連続性を重視したダーウィンが

道徳についてどのように考えたのか、

J・S・ミルやド・ヴァールと比較しつつ紹介します。

理路整然と考えて決断した結婚のエピソードや

ライエルやラマルクとの相違点

そして、道徳論における射程の広さなど

興味深い記述は多いのですが

とりわけ印象深いのは、分岐の原理の説明。

私は、これまで、ダーウィン=進化論=自然淘汰と

漠然とわかった気でいました。

でも本書で、形質の分岐という概念を知り

ダーウィンが言わんとしたのが、

単なる弱肉強食や適者生存ではない

ということがわかり、進化論への見方が一変したように思います。

理論的な壮大さと緻密さ、実証性を兼ね備えた

ダーウィンの思想をコンパクト、かつ、平易に紹介する本書。

自然科学に興味がある方はもちろん、

社会進化論など社会科学に興味のある方など

一人でも多くの方におススメしたい著作です☆
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6 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0 ダーウィンという人間、そしてその人生, 2010/2/11
By 
θ - レビューをすべて見る
(トップ1000レビュアー)   
レビュー対象商品: ダーウィンの思想―人間と動物のあいだ (岩波新書) (新書)
ダーウィンの思想、というタイトルだし、著者は哲学者なのだが、内容は意外とダーウィンという人間、そしてその人生に関わるものが多いような気がした。
個人的には、タイトルと著者を見ててっきり「進化論の哲学をコンパクトにまとめた本か」と思ったので正直意外であった。

思想についても、ダーウィンやその同時代の人物が考えた順番で紹介されていくので、進化論自体を知りたい人よりも、思想遍歴やダーウィンの思想的葛藤などを読んで楽しみたい人が本書を読むべきだと思った。

ダーウィンの思想の切り出し方も、進化論というよりも、最初と最後で「道徳」の話を出し、人間と動物、道徳というものを(進化的に)いかに位置づけるか、という問題を中心に据えている。
どちらかといえば社会進化論なので、正当な進化論をイメージしているとやや肩透かしをくらわされる。
もちろん、ダーウィンのころから社会進化論への視座があったのか、ということを知りたい人にはおススメである。

進化論の思想そのものを知りたい人は、エリオット・ソーバー進化論の射程―生物学の哲学入門 (現代哲学への招待Great Works)を読むほうがいいだろう。
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