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ダレンは、人間と異形の狭間で揺れている。もう人間に戻ることが出来ない、だけど、バンパイアに落ちるのはいやだ。人間は、ダレンが、人ではない力を持っていたことに対し、彼を蔑みの目で見、頭から敵とみなしたが、異形の人たちは、魔物に落ちきれないダレンを暖かく包んでくれている。この物語においてのモンスターは、私たちが今まで本で読んだものではなく、たまたま異形に生まれ、人と同じ暮らしを出来ず、虐待されて、逃げてきたものたちだ。むしろ、彼らは、被害者なのだ。人間は、異形のものを、容赦なく悪魔と決め付けるが、彼らは、それをしない。人間を殺さないように気を使っているし、なによりも、優しく、暖かい。
でも、人間の中にも、ダレンを心から理解してくれる子がいて、「自分は精神がおかしくて、君を殺すかもしれない」といったダレンの嘘に対し「僕は君を救えるかもしれない」といってくれた。それが、サムだったのに!
この物語には、人間の心理描写が深く描きこまれている。
善も悪も存在しない。だれがいい人なんだか、悪い人なんだか、さっぱりわからない。世の中なんて、きっとそんなものなのだろう。
「生きるためなら血を吸っていいのか」「生きるためならころしていいのか」。永遠に答えなどでないだろう。ダレンは、このまま、罪悪感と戦いながら血を求めて彷徨うのか、それとも、いつしか、慣れてしまうのか。わたしにはわからない。これからの展開が楽しみだ。
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