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薄い一冊の中に、佐藤賢一の歴史小説家の哲学がつまっている。新書なのに熱い、ファン必須の一冊だ。むろん歴史初心者にも。
「三銃士」に描かれた勇猛果敢で友情に篤い好漢ダルタニャンのモデルとなったシャルル・ダルタニャンの一生をいくつかの史料を手がかりに追っていきます。そこから浮かび上がるダルタニャンは、小説中に登場する熱血ガスコーニュ人の姿はそのままに、扱いの難しい要人の護送を命ぜられれば、細やかな配慮によって敵であったはずの護送相手とも意気通じ合う繊細な側面も持ち合わせていました。
小説ではともすれば猥雑な文章によって読者を物語中に引き込む筆者ですが、このノンフィクションでは比較的抑えた筆致が生き、「史実」のダルタニャンの姿を実に鮮やかに描き出しています。三銃士好き!の人はもっと好きになること請け合いです。
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