この本は宗教色の薄い一般向けの本です。
ダライ・ラマとして、僧として、語られていますが、何よりひとりの人間としてこの混迷した社会、地球の未来をより良いものにするためには、何が大切なのかを説いています。
世界は相互依存で成り立っていることを理解することの大切さ。
グローバル化した社会におけるすべての問題を、大衆運動やイデオロギーに頼ることで解決しようとするのではなく、一人ひとりが他者への思いやりを持ち、自然からの恵みに生かされていることを知り、内面的な精神の変革をすることが重要なのだと仰っています。
世界はつながっており、「一人ひとりが分相応の普遍的責任を担うべきです。」と教えてくれます。
また、チベット社会における悲惨な事実も涙なしには読めませんでした。
そのような状況でも、ダライ・ラマは希望を捨てません。
「私たちは希望をもつことでしか生きてゆくことができません。
みなさんが、もし、私たちチベット人のように自分の家を失ってしまったら、
もっと必死になって希望を探し求めることでしょう。
希望は、人が心の平和にたどりつくための最後の支えとなる力です。」
3・11以降の私たち日本人にとって、より良い社会を再建するための智慧がこの本にあると思います。