ダライラマ法王と日本の若者のあいだで交わされた一問一答の記録。
人生や社会をめぐる疑問にダライラマが答えています。応答は1〜2ページでちょうど読みやすい長さです。ところどころ太字でめりはりをつけたのもよい。
ダライラマの発言は基本的にいつも同じで、その他の著作と比べて大きく異なるわけではありませんが、質問に応じて雑多なトピックを扱っていて、ダライラマの考え方が俯瞰できるのが特色です。また日本人に向けた発言であることに意義があると思います。
「私が日本の若いみなさんに提案したいのは、ぜひ英語をもっと勉強していただきたいということです。そして、学んだことやそれぞれの専門知識を活かし、海外に出かけるべきだと思います。」
「日本では家の中で寂しく閉じこもっていたとしても、滞在先では日々の生活の中で自然にいろいろな経験ができます。そこではきっと、今まであなた方が不幸だと思っていたことが不幸ではなかったと気づくことができるはずです。」
装丁と本文デザインは手間ひまをかけて作ってあり、好感を持ちました。テキスト下段に配列された「現代日本の日常風景」写真は「ダライラマの教えを現実に適用できるのか」をまるで読者に問い掛けているようです。