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59 人中、51人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
題材がわかりやすく、議論のポイントを押さえた参考書,
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レビュー対象商品: ダメな議論―論理思考で見抜く (ちくま新書) (新書)
メディア言説に対するリテラシーの必要性、論理思考に関する新しい指摘や観点はとくになく、アリストテレス以来の虚偽論でおなじみの論理的矛盾の域を出ないと思われるが、恐らくこの 著者は経済学者であって論理学の虚偽論を学んだとは思えないことから、独力でここまで曖昧な 議論の論難を整理し得たその分析力と作業努力は買いたいと感じた。 とりわけ本著の中心は筆者が挙げている議論のリテラシーにとって必要な以下の 「5つのチェックポイント」である。 1.定義の誤解・失敗はないか 2.無内容または反証不可能な言説 3.難解な理論の不安定な結論 4.単純なデータ観察で否定されないか 5.比喩と例話に支えられた主張 (念のため以上のうち、 1.は虚偽論で「先決問題要求の虚偽 petitio principii」 2.は同じく「語彙曖昧の虚偽 fallacia equivocatio」 3.は「不当理由の虚偽 fallacia propter non causam」 4.は「一般化の虚偽」もしくは「論証不足の虚偽 non sequitur」 5.は「比喩の虚偽 fallacia figura dictionis」と呼ばれるものに相当する。) 以上の他にも著者は、日本人同士の議論によく見られる、 *『真の幸福』論法:「真の〜は」「本当の〜は」という表現による批判 *虚無論法:「それがすべて正しいというわけではない」という反論 *通常は〜である、〜するのが自然だ、という一般化による反論 *属人論法:「〜に属していない(経験のない)人間に何がわかる」「自分は〜のくせに」という批判 といった「まやかし論法」の例を挙げるなど、ユニークさで読者の的を射ることに成功している。 筆者の挙げている「ダメな議論」のいずれもが典型的な新聞の社説風の文章を題材にしている だけに、普段新聞紙面の論評を有難く読んでいる読者にとってはまさに苦笑ものといえよう。
20 人中、17人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
議論についての優れた解説書,
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レビュー対象商品: ダメな議論―論理思考で見抜く (ちくま新書) (新書)
世の中には、正しくない議論が横行している。そうした議論の組み立ては、人間心理を巧みにつくものだけに、ついついそんなものかなと思ってしまうことがよくある。議論が発展すると世論が形成され、そうした考え方に基づいて実際に世の中が動いていく。そんなことが繰り返されていては大変だというのが著者の問題意識。もっともらしく聞こえる議論をいかに見破るかというテクニックを簡単に身に付けることが出来ますよというのが本書のセールスポイント。基本的な論理学の知見をベースとしながら、専門の経済学を例に分かり易く説明している。 著者の指摘を待つまでもなく、日本はどんどんおかしくなっているように思われる。こうした状況から抜け出すには、だまされない論理力を身につけることが必要かと思った。そうした意味で、この本の狙いは非常に的を得たものである。
35 人中、29人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
表読みしても裏読みしても役立つ本,
By あじーる (札幌市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: ダメな議論―論理思考で見抜く (ちくま新書) (新書)
新聞、雑誌などのマスコミから会議の席上などで行われる"一見偉そうで説得的な発言"の仮面をはがすための本。ダメな議論を取り扱った本は多いが、多くは実例を中心とするのに対し、本書ではダメな議論への理論的アプローチが重視されている。一番の特徴は無意味な話や無根拠な主張が流通する構造に対してメスが入れられ、その類型化を通して対策が導かれている点である。本書を素直に読むならば、ダメな議論のネガティブチェックリストを用いてダメな議論を見分け、さらに自分がそれに陥らないよう注意するというものになる。しかし、読み進むうちに(特に第3章で)"この本はむしろダメなのに偉そうな発言"をするためのマニュアルにもなるのではないかと感じた。どちらの用途にも使える不思議な本でもあるのではないだろうか。
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