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6 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
かすかな記憶,
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レビュー対象商品: ダニー・ボーイ (コミック)
超寡作の島田虎之介。たまたま調べたらラッキーなことにちょうど新作が出たところだった。この『ダニー・ボーイ』も前3作に負けず劣らずの傑作だった。のちにトニー賞にもノミネートされる伊藤幸男という日本人が主人公だ。根っからの歌い手であるサチオは幼少の頃からその歌唱力で周りの人たちを驚かせ、幸せを振りまいていた。そんなサチオの一生をサチオに関わった人たちのかすかな記憶を元に振り返っていく構成となっている。 かすかに記憶に残っているというこの塩梅がいいんだよな。名前や実体は忘れてしまったんだけど、彼の歌声と彼と関わったときの幸せな記憶だけが身体に刻み込まれている。 各話のタイトルは全て曲名となっており、巻末にシマトラの曲目解説が付いている。2回目に読んだ時には、この解説を元に各話ごとに「YouTube」で曲を再生しながら読んでみた。これもまた趣があって良かったね。
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
傑作,
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レビュー対象商品: ダニー・ボーイ (コミック)
デビュー作から、島田虎之介は登場人物の持つ『隠された物語』を重視しているようだ。ラストワルツでは丁寧に背景を語っていた(これはとんでもない想像力だった)が、新しい作品になるごとに、次第に美しい『行間』ができてきたように思う。 2作目、東京命日におけるあとがきで、『東京物語の原節子の夫は、いないことによってかえって家族に強く影響を与える』という言葉が書かれている。描かれない背景や人物が、登場人物に強く影響を与えている。 本作の島田虎之介はそのような『行間』を、これまで以上に自然に書いている。 1コマ1コマの中に、人物の行動や背景に対して、読者の想像を巡らせる『間』がある。もはや漫画の域を越えているように思う。 そして最後、主人公が歌うシーンは驚くほどせつなく、驚くほど明るい。ひとつの感情に全く収斂されずに、逆に解放されてしまった。 見事です。傑作。
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