まだ家族が4人になる前、子供もいなかった頃の写真からずっと,この人が
切り取る日常の風景は、とても不思議な魅力を持っていました。
家族が増えていき、時が経っていく中でも、変わらぬ独特の視点は健在です。
被写界深度や自然光をうまく使った写真は、いつ見ても和みます。
個人的には1999年から2000年くらいまでの、まだ夫婦が若かった頃の写真や、
室内のインテリア、デザインが好きでした。それと、当時は blogはなくて、
モリ氏がホームページで時折更新する文章がとてもおもしろくて、毎回楽しみに
していたのを懐かしく思い出しました。
豪勢な生活をして、高価なものを買ったり、海外旅行に行くことが
豊かな人生なのではないということ、みんなそれぞれが同じ時の流れに
乗っていて、それは誰にも止めることはできないけど、それが人生なんだ、
というようなことなどを伝えてくれる写真が多くあるような気がします。
そしてそれは写真だけでなく、モリユウジ氏の考え方、人生観から来ているのだと
思います。本書の最後にあるモリ氏の短い後書きを読むと,静かに淡々と
身近な人を愛して生きている人のかっこよさ、素晴らしさがわかります。
(2008年3月に「てにをは」の校正と,最終段落の追加を行いました。)