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おそらくホガース氏のイラストがとっつきにくいので敬遠されるのだろうが、これが書の趣旨にマッチした素晴らしい絵なのである。
実際の人体を思い浮かべて欲しいのだが、アウトラインや筋肉、皮膚の流れに断裂はない。首や腰が隠れるときですら、見えているフォルムから「向こう側」のフォルムへの流れを読み取ることが可能なのである。
しかし、我々は胸、腹、脚、腕、、、とマッスを分けて扱うことにあまりに慣れすぎているため、紙上で人体を組み立てたとき、まるでプラモデルのロボットのごとくそれはぎこちなく、躍動感や美しさに欠けてしまう。例えば胸やお尻を見せないと色気が出ない女性画の多くは、人体としての美的魅力でなく、単なる性的魅力を誇示するだけに陥ってしまっていると言える。
まさしく「生きて」おり、次の瞬間その人物がどう動くか、眼に見えるように描く、それが本書の趣旨である。イラストは模写向きではなく、くせがあるが、デフォルメのお手本のようなわかりやすさ。初心者には向かないが、常に骨格と筋肉に流れがあることを知る意味で持つべき書といえるし、この書の価値がわからないうちは修行が十分ではない。この書の目指すところはかなり上の方である。
まさしく最終兵器であるけれど、デッサンに真の終わりがないことを思い知らされる恐ろしい書でもある。
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