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11 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
イスラエルヒットチームの行動をスリリングに描く秀作,
By transport44 (神奈川) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 標的(ターゲット)は11人―モサド暗殺チームの記録 (新潮文庫) (文庫)
本はボロボロになるまで読みました。ミュンヘンオリンピックでイスラエル選手がゲリラに殺害された事件に対し、イスラエルが国家として報復のヒットチームを送る。リーダーのアフナー他4人のチームはミッションを遂行するが、思わぬハプニングに見舞われ犠牲を出していく。裏社会の情報屋など国際社会の裏面も覗かされ、結末は・・・。リズム感のある文体はすっと入ってくる感じで訳者がいい。この本が出た頃は、テロなど他国の問題と考えていたが、今は時代が変わったと思える。単なる復讐劇ではなく、悩むリーダーとしての主人公をうまく描いている。主人公の父との関係も興味深い。含蓄ある言葉あり。
17 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
本書の雰囲気をちょっとお伝えします,
By
レビュー対象商品: 標的(ターゲット)は11人―モサド暗殺チームの記録 (新潮文庫) (文庫)
映画「ミュンヘン」参考図書とのこと、公開前に急いで読んでいます。概要については他の方が述べてらっしゃるので、個人的にグッときた部分をご紹介します。
本書冒頭、二つの言葉が引用されています。一つはグレアム・グリーンの本より。もう一つは「エゼキエル書」25章17節。「パルプ・フィクション」でサミュエル・L・ジャクソンが発砲する前に唱えていた、アレです。「復讐するのは私、神だ」という一節。そう、本書は復讐の全貌を描いた本なのです。 私は「24 Twenty Four」が好きなのですが、本書冒頭で開示されるモサドの方法は、今風のドラマとは正反対です。パワフルな9ミリ弾をばんばん連射する「24」に対し、モサドでは「安全装置のない小さなベレッタ22口径、弱装弾」を使う。「人間が相手ならこれで十分だ」と。そして「銃を抜いたら必ず撃て。撃つ以上、必ず相手を倒せ」。銃を威嚇に使ったりはしない。殺す必要がないなら財布を渡してでも、殴られてでも、銃を抜くな…。そして引き金は必ず2回引く。「忘れるんじゃないぞプスン、プスンだ」。 主人公たちはモサドを退職し、国籍を秘匿して偽造旅券で活動を始めます。しかし、「任務中に使った金は1セントまで必ず領収書を取れ」。情報入手や非合法の武器の入手では領収書は取れないが、それ以外はタクシー代もコーヒー代も領収書が必要…。 彼らは殺人のプロであると同時に、やっぱり政府の職員=プロの役人なのです。そして、仕事を達成すればするほど、人間性が蝕まれていく。抑鬱症状が出てきます。 スケールこそ違え、私たちが送っている仕事人生と本質的に共通している何かがある。とても他人事に思えない。だから、本書は面白い。そして恐ろしい本です。
16 人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
「ミュンヘン」の元ネタ,
By ぼっしゅ (埼玉) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 標的(ターゲット)は11人―モサド暗殺チームの記録 (新潮文庫) (文庫)
1972年、ミュンヘン五輪の選手村にパレスチナゲリラ「黒い九月」が侵入し、イスラエル選手団を虐殺した。その報復としてイスラエル政府は極秘に暗殺チームを編成し、テロリストを次々と消していく。本作はそのリーダーであった男の証言を元にしたドキュメンタリーである。
以前にも「ギデオン―テロリスト暗殺指令」という邦題で映像化されたことがあったが、今回スピルバーグが「ミュンヘン」で、このエピソードに挑むことになった。 モサドといえば世界有数の諜報機関として、その能力の高さはCIAをも凌ぐと言われる。やられたらやり返すガッツはさすがという感じだが、しかしそんな優秀なスパイでも、実際に暗殺を実行するとなると、技術的にも精神的にも様々な困難に直面するらしい。爆弾の起爆装置に電波を使うと、他の電波と干渉するとか、小説ではなかなかお目にかかれないリアルなエピソードは実に興味深い。そしてメンバーは精神的にも追い詰められ、やがて悲劇が訪れる・・・。どうやら現実は「ゴルゴ13」のようにはいかないようである。 そういえば「ゴルゴ13」に、以前バーダーマインホフの女殺し屋が登場したが、恐らく本作がモデルであろう。ジャッカルやレバノン特攻作戦も登場。 内容はまさに壮絶の一言だが、30年も前からこんなことをやっていて、一向に問題が解決しないことに少々考えさせられる。ともかく映画と合わせて楽しめるであろう。
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