この作品でのタンタンは、かなり印象がよくないです。
物語自体は、いつもどおり悪役との対決(アル・カポネ、アメリカにも登場)ですが、問題点もかなりあります。
まず黒人の描き方が、かなりひどいです。
黒人は、劣っている・西洋人より下、というふうに全部読み終えると強く感じられます。
(白人の勝手な偏見が昔は強かった、エルジェも逆らえなかった)
もうひとつひどいのがタンタンがたくさんの動物達を銃で撃ち殺すことです。
いま、そんなことをやったら当然許されないことですが、当時はまだあたりまえのこと、と考えられていたのでこの作品でも結構多くみられます。
作品冒頭でスノーウィーがアフリカに「ライオン狩りでも とおもってさ」といっているのもなんかとても残念に思いました。
ライオン、シカ、サル、ヒョウ、ゾウ・・・
手当たりしだいに撃ち殺す、そんな場面はみているだけでかわいそうだし、かなしくなります。
でもこの作品、コンゴ探検はエルジェの思う通りに描けたわけではなく、相当な部分で圧力を受けたそうです。
(そこら辺の経緯など詳しいところは「タンタンの冒険 その夢と真実」を見てください)
だからしかたがないと思わないといけないな、と思っています。
コンゴ探検は、問題ありの作品ですが人類が過去を反省し、これからは人種差別を許さない、動物達も守っていくべきだということを改めて考えさせられるものとしては、一見のかちがある作品です。