最近のお気に入りの作家、福田和代氏のビルジャックもの。実在の六本木の高層ビルを思わす、ビルジャックの裏に隠された謎は何か?結末のつけ方にはちょっと驚いた。
六本木の再開発を行い、非常用の井戸や備蓄食、発電所まで備えた超近代的なビルを立て、その最上階50階に住むビル会社の社長を拉致した犯人たち。多額の金銭を要求する犯人たちと社長を救出しようとするビル会社の社員と警察。なんて設定を読むと、犯人たちとの知恵比べを描いたコン・ゲーム的な小説かと思いきや、最後にちょっとした仕掛けがある。ネタバレになるので詳しくは書かないけれど、途中の展開のまどろっこしさや中途半端さがいっぺんで吹き飛んでしまった。
途中で読むのをやめないで良かったと思わせる作品だった。
そういう、メインのストーリーもさることながら、六本木ヒルズで起きた回転ドアの事件など、実在のビルをモデルになかなかよくできたお話になっている。面白かった。