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5 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
著者の評価する奇術師を語って好感,
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レビュー対象商品: タネも仕掛けもございません 昭和の奇術師たち (角川選書) (単行本)
自身も奇術師である著者は昭和の奇術師として引田天功,伊藤一葉,アダチ龍光,島田晴夫を主に紹介します。術を磨かず騙り手だった天功,暗い引きの話しで目立たない一葉,芸があってないような龍光,天功人気に隠れてしまって日本を脱出した島田。そんなマイナス要素をもった彼らが実は,オーラを放って奇術師の地位を押し上げた(天功),知性を感じさせる品がありテレビで受けた(一葉),臨機応変に状況に合わせて話ができ談志が絶賛(龍光),スライハンドマジックを芸術に引き上げた(島田)といった形で,奇術のパフォーマンスの歴史に足跡を残してきたことを高く評価しています。その目配りに大変好感が持てます。最後のV章では複数の奇術師が語られるが,基本を師匠から受け継いだマギー司郎,観客の視線を意識するアマチュアリズムが鍵のナポレオンズ,「超魔術」映像でクロースアップマジックを蘇らせたMr.マリックなどについても,それぞれの苦闘を思わせる温かい記述をしています。井上ひさし『月なきみ空の天坊一座』(新潮文庫,NHKテレビドラマもあり)や泡坂妻夫『奇術探偵曾我佳城全集』(講談社)等も読み返してみたくなりました。
1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
描写のリアルさに圧倒,
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レビュー対象商品: タネも仕掛けもございません 昭和の奇術師たち (角川選書) (単行本)
引田天功、アダチ龍光ら昭和のトップマジシャンの列伝。もう3,40年昔の話なのに、よくもここまで調べたなぁと思えるほどディテールが精密で、そのリアルさにとにかく圧倒される。著者が寄席芸人一家という環境で育ったことを差し引いても、著者の作家としての力量は並ではないと思う。また著者自身が奇術師であるため、単なる第三者視点の「伝記」にとどまらず、奇術という芸能についての思いがペダルノートのように底流に流れていて作品全体に深みを与えている。 取り上げられているマジシャンが昔の人なので、昭和30年から40年頃を知っている人にはなつかしく親近感もあるが、それ以降の世代にとってはピンとこないだろう。Mr.マリック、二代目引田天功ら現代のマジシャンは続編で取り上げるとのことなので、ぜひ期待したい。
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