やおいを切り口に現代を読み解く本です。
やおい、BL少女のやおいにはまる動機、心理面を分析してあります。
やおい少女の、なぜやおいなのかの訳、弱みと言える部分まで書き出されているので、
自分を知らされる本かも知れません。また読みにくい本かも知れません。
やおいを知るのは自分を知る事、と言う意味がわかりました。
初期のやおいは、自分が少年世界の主人公になりたくて、少年に自己を仮託した少女の物語。
それ以降は、女として計られる事を拒否して、女のいない少年世界を求め、少年に自己投影する、など。
腑に落ちる事ばかりで、面白く興味深く読めました。
初出から年数が経っていますが、先を見た鋭い分析は現在も参考になると思います。
長いですが内容はわかりやすいです。
現在との細かい流行の違いがあったり、昔流行った作品名が出て来るので、
ここ10年位のやおい世界を知らないと?な事柄もあると思いますが、
今、やおい、BLって?と思う人が読めば面白いと思います。
そして、多分発行当初より10年近く経ってからの方がわかる箇所がありました。
上昇する価値観をしか認めなくなってしまった社会の行き詰まり、
今までの上昇志向を基盤としたままこれ以上膨張するのが不可能になってしまった、と言う辺り。
この辺はやおいに関心の無い一般女性でも興味ある箇所ではないかと思います。