TFTやEFT、あるいはエナジータッピングなどエネルギー心理学を使ったブリーフセラピーにはいろいろな流派があり、方法も違うが、
この「タッピング入門」ではよりシンプル化した方法を使っている。この方法の名称はなく単にタッピングと呼んでいる。TFTでいう個々のアルゴリズムはないが
センテンスは用いる。個人的にはEFTに近いと思う。
この本には理論というものは書かれていない。なぜなら医学的に証明されたわけではないからだそうだ。ロジャーキャラハンの思考場という概念も
あくまでキャラハンの仮説にすぎないと述べられている。著者は患者に抗うつ剤を投与したりカウンセリングを重視する主流医学のなによりの信奉者
だという。スピリチュアルなものや理論的でないものや仮説ほど嫌いなものはないそうだ。ただこのタッピングの効果だけは認めざるを得ないらしい。
それは彼女が治療した何千という人の結果を見たからである。また途中で彼女はタッピングには治療者が必要ないことにも気付いた。
つまり、それがこの本の誕生だという。
この本は極めて現実的なことしか書かれていない。以前からある理論はあくまで仮説に過ぎないこと、理論を知る必要もないこと、効果を疑っても結果は変わらないこと
高額の代金を払って専門家に治療してもらうことも必要ないこと、からだの痛みにはなにもかも使ってはならないこと(器質的な異常の発見を遅らせてしまうから)などである。
そこまで述べてタッピングの効果ははっきり認めている。非常に説得力のある本である。トキシンについて述べられていないこともそれはあくまで仮説にすぎないからだろう。
また多発性硬化症に効くという意見も一気に信じられないことになってしまうと言っている。しかし、以前から言われていること、つまりすぐ効き、副作用なく効果は永続、というのは
正しいと言い切っている。
面白いことはほかにもある。
最後のほうにタッピングをめぐる論争とタッピングの進化や流派について述べられている。
前者は、代理タッピングやキャラハンのボイステクノロジー、心理的逆転などが非常に興味深い。
後者はEFT、TFT、TAT、TAB、EDxTM、BSFF、そしてREMAPについて書かれている。
REMAPというのはTFTやEFTよりももっと強力な効果があるという。日本のサイトではまだ情報がほとんどないがそのサイトではエネルギー心理学の完成系といえるくらい
すごいものらしい。これを開発したスティーブリード博士のサイトを覗いてみてもいいかもしれない。やり方を一部公開してくれている。
TFT療法入門、EFTマニュアル、魔法の指先タッピングなど色々本が出てるが、これ一冊買えばあとはいらないだろう。内容も300P越えで読みごたえがある。