ある高名な詩人は、これらの詩を世界文学史上、死をテーマにした最高傑作と評し、バッハのカンタータと対比している。なお、それぞれの作品に、いくらか内容をも論じた注釈をほどこしたが、それらはあくまで訳者の詩との対話の一端にすぎず、いわゆる模範回答とは言いがたい。鑑賞のご参考に供するものである。
第二部「人生の旅の終わりに」に収めた『病床にて(抄)』と『恢復期』『最後のうた』は、1940年9月、79歳のタゴールがヒマラヤ高原の町カリンポン滞在中に意識を失って倒れてから、翌41年8月7日に享年80歳で逝くまでの、11ヵ月間に自らペンをとり、あるいは口述した、文字通りの「白鳥の歌」である。
タゴールほど深く世界と人生を愛し、生きる歓びを最後の一滴まで味わいつくした人はいない。そして彼は、最後の一瞬まで生きることを愛し、生きようと願ったがゆえに、静かにやさしく死を受容できたのである。」 編訳者まえがきより抜粋
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