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タイム・シップ〈下〉 (ハヤカワ文庫SF)
 
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タイム・シップ〈下〉 (ハヤカワ文庫SF) [文庫]

スティーヴン バクスター , Stephen Baxter , 中原 尚哉
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)

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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

タイム・マシンで未来をめざした時間航行家は、最初の旅では見なかった驚くべき光景を目にした。地球の自転が操作され、四季の移り変わりや昼夜の変化までも失われ、さらには太陽にまで手が加えられている。そこは最初の旅で訪れたのとはまったく違う時間線の未来だったのだ!無限の時空をめぐる時間航行家の破天荒な冒険を描き、H・G・ウエルズの名作『タイム・マシン』の公認続篇として英米独の四賞を受賞した傑作。英国SF協会賞、ジョン・W・キャンベル記念賞、P・K・ディック賞、クルト・ラスヴィッツ賞受賞。

登録情報

  • 文庫: 383ページ
  • 出版社: 早川書房 (1998/02)
  • ISBN-10: 4150112223
  • ISBN-13: 978-4150112226
  • 発売日: 1998/02
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 213,976位 (本のベストセラーを見る)
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形式:文庫
H.G.ウェルズの「タイム・マシン」の続編として書かれた佳作.80万年未来ではぐれたエロイ族の少女をモーロック族から救うためにタイム・マシンで再び未来に向かった時間旅行家のその後を壮大な宇宙論と共に描いている.本作で主人公はタイム・バラドックスに翻弄され,種々の並行宇宙や宇宙の誕生までも体験する.作者はウェルズの遺族の公認をとりつけて本作を執筆したそうだ.彼ならではの量子論を駆使した読み応えのあるハードSFに仕上がっている.ウェルズの前作では退化した労働階級として描かれていたモーロック族が「超文明」種族として登場するという奇抜なアイデアを採用し,その一員と主人公との奇妙な交流を主軸にした物語も読者を飽きさせない.
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形式:文庫|Amazonが確認した購入
H.G.ウェルズ「タイム・マシン」が発表されたのが1895年。そして本書「タイム・シップ」は、「タイム・マシン」刊行後100周年にあわせて1995年にスティーヴン ・バクスターにより発表された。
「タイム・マシン」は、ご存じのとおりタイム・トラベルものSFの嚆矢であるが、いわゆるタイム・パラドックスなどは発生していない。あなたが、過去に遡って自分の父親を殺してしまったら・・・というやつである。西暦802701年という途方もない遠い未来へ行って、再び現在(1891年)に戻ってくるという話である。その未来でエロイ族の娘を見殺しにしてしまったというトラウマを抱えた主人公が、この「タイム・シップ」の主人公であり、その意味では正統な「続編」なのである。
だが、本書は現代物理学による「タイム・マシン」のリメイクである。エヴァレットの「多世界解釈」という概念を駆使し、過去を変えればそのたびに新しい枝世界が生まれるという考え方を基礎にして、時間航行家である主人公が、いくつもの時間線上の世界を経験し、タイム・パラドックスを解決し、さらには宇宙の在り方さえも変えてしまう、というスケールの大きな物語である。
再び未来に残してきたエロイ族の娘を探しに行った主人公が見たものは、全く異なる世界であり、別の進化を遂げたモーロック族の一人と共に1891年へ戻ることになる。そこには若かりし日の自分がタイム・マシンを作る前の時代であり、タイム・マシンを作って歴史を変えてしまうことを止めるために行ったのであるが、うまくいかない。そこでは1930年代から戦争をしている未来人が過去の改変を行うために1891年へ来ていたのである。ドイツと英国の戦争は長く悲惨なものであり、主人公たちを保護すると称して1940年代へ連れ去ってしまう。そこでドイツの攻撃に遭い、偶然にも爆撃と同時に50000000年前の過去に行ってしまう。
そこでのサバイバル生活を行っていると、さらに味方である英国軍が現れたり、またドイツ軍が追いかけて来たりと過去でも戦争が継続され、ついには核爆弾による攻撃を受けて、味方は壊滅的な打撃を受ける。それでも生き残った何名かによって新しい人類の歴史を作る試みが始まるのである。主人公と共に未来から一緒に来たモーロック族は知的好奇心が強く、ついには壊れたタイム・マシンの部品によりタイム・マシンを作製して行くのである。
最終的な調和のとれた世界を目指して、宇宙の始まりである過去への旅やそこから現在に戻ったり、さらには一番はじめに行った未来でエロイ族の娘を救うために西暦802701年の未来に戻ったりという冒険を繰り返すのだが、今から16年前に書かれた当時の最新のテクノロジーを使用しており、核爆弾による戦争の悲惨さや、無意味さ、ナノテク技術の発達による再生や、はたまた人類という主人公が支配する世界が未来永劫続くのではなく、機械というものが全宇宙をとてつもない長い時間をかけて制覇していくという世界観などもあり、新鮮でもあり、おもしろく感じた。
荒唐無稽な部分もあるが、時間という悠久な世界を俯瞰したようなカタルシスを味わうことができる。
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