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ゾリ
 
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ゾリ [単行本]

コラム・マッキャン , 栩木 伸明
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 3,360 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容紹介

「今でもいちばんはっきり思い出すのは、家馬車の後ろに腰掛けてたあたし。赤い服を着て、前へ前へと遠ざかっていく道路を見つめていたあたしだ。六歳だった。短髪。ナイフでごりごり自分で切った。ほかにどうやって伝えたらいいかわからないから、おまえにこうやって話しておくんだ」
1930年代、ナチスの影におおわれたスロヴァキアでファシストに家族を惨殺され、祖父とともに辛くも生き延びたジプシーの少女ゾリ。音楽を生業とする仲間との旅暮らしのなかで、歌にのせる言葉を紡ぎ出す楽しさを知った彼女は、ジプシーの掟で禁忌とされる読み書きをひそかに習い、天賦の詩の才能を開花させていく。そして戦後、社会主義政権下のブラチスラヴァで、ゾリは、革命詩人ストラーンスキーとイギリス人の翻訳家スワンに見いだされ、「完璧なプロレタリア詩人」として一躍文壇の寵児となる。
詩を愛し、言葉の力が世界を変えると純粋に信じていた彼ら。しかし50年代のチェコスロヴァキアに訪れた政治的変化は一人ひとりの運命を狂わせていく――。
激しく揺れ動く東西ヨーロッパの戦後史を生きた、ひとりの女の人生をあざやかに描く長編小説。
気鋭のアイルランド人作家がジプシーの詩人パプーシャの実話に着想を得て、渾身の力で書き上げたこの物語は、英語圏で発表と同時に大きな反響を呼び、世界20カ国で翻訳出版が決定した。

内容(「BOOK」データベースより)

1930年代、ナチスの影におおわれたスロヴァキアでファシストに家族を惨殺され、祖父とともに辛くも生き延びたジプシーの少女ゾリ。音楽を生業とする仲間との旅暮らしのなかで、歌にのせる言葉を紡ぎ出す楽しさを知った彼女は、ジプシーの掟で禁忌とされる読み書きをひそかに習い、天賦の詩の才能を開花させていく。そして戦後、社会主義政権下のブラチスラヴァで、ゾリは、革命詩人ストラーンスキーとイギリス人の翻訳家スワンに見いだされ、「完璧なプロレタリア詩人」として一躍文壇の寵児となる。詩を愛し、言葉の力が世界を変えると純粋に信じていた彼ら。しかし50年代のチェコスロヴァキアに訪れた政治的変化は一人ひとりの運命を狂わせていく―。激しく揺れ動く東西ヨーロッパの戦後史を生きた、ひとりの女の人生をあざやかに描く長編小説。

登録情報

  • 単行本: 413ページ
  • 出版社: みすず書房 (2008/9/24)
  • ISBN-10: 462207415X
  • ISBN-13: 978-4622074151
  • 発売日: 2008/9/24
  • 商品の寸法: 19.2 x 12.6 x 3.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 797,332位 (本のベストセラーを見る)
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形式:単行本
2003年スロヴァキア。緊張で震える手でたばこを勧めながらジプシーの取材をする新聞記者。彼の真の目的は、ジプシーの少女ゾリ・ノヴォトナーの消息を知る事であった――。など、という出だしからすると、ノンフィクション、あるいはサスペンスかと思い違いをしてしまいそうだが、れっきとした物語。「琥珀捕り (海外文学セレクション)」で一躍翻訳業界の寵児となった(――というと言い過ぎか。アイルランド文学を日本の読者に知らしめた)栩木伸明氏の最新翻訳小説である。J.M.シングの「アラン島 (大人の本棚)」ではレヴィ・ストロースの「悲しき熱帯〈1〉 (中公クラシックス)」を思わせるフィールドワーク的な随筆であったが、今回はジプシーの女流詩人の数奇な人生を描いた、いかにもジプシーが焚き火を囲んで仲間とするおとぎ話にも近いテイストの小説である。

当然疑問に思うのが、「ゾリ」っていったい誰?という事である。

その疑問に答えるかのように、次の章から「ゾリ」が少しずつ、しかし、息づかいすら伝わるような確かな筆致で描かれていく。

齢6歳にしてフリンカ親衛隊によって、家族のほとんどを殺され、残されたのはゾリとジージ(祖父)のたった二人。このジージがなかなかファンキーなアウトロー爺で、なぜかマルクス主義に傾倒しているレーニンファン。ジプシーの中では禁忌とされる文字をゾリに教え、学校にも通わせる。そして、彼女の詩人としての才能が徐々に芽吹いていく――。

チェコスロバキアを舞台にしたジプシー詩人の小説、などという日本には馴染みのない設定にも関わらず、ぐいぐいと物語の中に引き込んでいく魅力は翻訳者の文章力なのか、それともジプシーが夜とぎ話をするように綴られるスタイルのためか。

「星の王子さま」で「大人」の物語を語る時、偏執的なまでに数字が出てくるが、この小説ではゾリの年齢以外は数字はあまり出てこない。歴史的事実も、教科書に載っているような用語ではなく、ゾリの言葉で物語が紡がれる。だからこそ、物語が豊かになる。血が通う。

ところで、海外文学というのは、ともするとなぜか「妙に流暢な東北弁」をしゃべる南部の農民が登場するのに常々違和感を感じていたのだが、ジプシーの口調を再現する栩木氏の語り口はなかなか見事な崩し方だと思う。
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By kumin
形式:単行本
一度は愛したイギリス人翻訳家スワンに裏切られ,
読み書きをしてはならないというジプシーの掟を犯し追放され,
政府のジプシーの定住化政策に利用され,
遥かなるパリをめざし
きれいごとばかりでなく絶対的に生き抜く姿は
スカーレット・オハラを思い出させる.

やがてそれなりに穏やかな生活を送っているゾリではあるが,
封印した詩の行方や
これが物語であるゆえに
とても気になっていたスワンとのその後

最後まで読むと,プレゼントのように出てきて
なんだか安心して本を閉じることができる.
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