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ゾラン・ジフコヴィッチの不思議な物語 (Zoran Zivkovic's Impossible Stories)
 
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ゾラン・ジフコヴィッチの不思議な物語 (Zoran Zivkovic's Impossible Stories) [ペーパーバック]

ゾラン・ジフコヴィッチ , 巽 孝之 , Zoran Zivkovic , 山田 順子
5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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登録情報

  • ペーパーバック: 150ページ
  • 出版社: Kurodahan Press (2010/10/15)
  • 言語 日本語, 日本語, 日本語
  • ISBN-10: 4902075164
  • ISBN-13: 978-4902075168
  • 発売日: 2010/10/15
  • 商品の寸法: 20.2 x 12.6 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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タイトルにもあるとおり、三編ともに『奇妙な味』テイストの話でミステリ好きSF好きなら存分に楽しめる仕上がりとなっている。巻頭に配されている「ティーショップ」の主人公は旅行の途上にある女性。列車の遅れで二時間半の待ち時間ができた彼女は駅前のティーショップに行って時間をつぶすことにするのだが、四ページもあるメニューを見ればそこにはキャベツのお茶、ニンジンのお茶、イラクサのお茶なんて奇妙なお茶が目白押しで、果ては風のお茶、雲のお茶、春のお茶なんて突拍子もないお茶が並んでいるのである。そこで彼女がオーダーしたのは『物語のお茶』。物語を心から愛している彼女にはまさにうってつけのお茶なのだが、これを飲んだ彼女には文字通り物語が押し寄せることになる。
いってみれば、ありがちな展開なのかも知れないが、ここで語られる連鎖する物語のおもしろさは格別だ。それが円環となってウロボロス的に続いている様はすごく魅力的なのだ。ラストは予想通りになるのだが、それでもこの話の魅力は薄れない。好きだなぁ、こういうの。
次の「火事」はまさしく幻想小説の真骨頂ともいうべき作品で、これは安易に語ってしまうことのできない作品。夢と現実が曖昧にぼかされてゆき、そこに誰にも真似することの出来ない鮮烈なイメージが覆いかぶさってくるのである。
ラストの「換気口」は、その素っ気無いタイトルからこんな物語が立ち上がってくるとは誰にも予想できない作品だといえるだろう。未来を予測することが出来るという女性が拘束衣を着せられ閉じ込められている真っ白な部屋。装飾品は一切なく頭上高いところに人間の出入りできない換気口がひとつだけ取り付けられている。彼女は自殺未遂でここに入院している患者なのだ。そこへ訪れる一人の医師。話を聞く医師に彼女は拘束されたままで再び自殺すると言うのである。いったいどうやって自殺するというのか。また未来が見えるという彼女がどうして自殺を試みようとするのか?この作品は三編の中で一番ミステリ色が濃い作品である。ひとつ忠告しておくが本書にはページの上部にイラストが描いてあるのだが、この「換気口」だけはパラパラと最後まで見てしまってはいけない。最後のページで少し仕掛けが施してあるので、それを堪能したい方は絶対パラパラしないように。
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ユーゴスラビアの作家、ゾラン・ジフコヴィッチによる幻想的な短編が3本おさめられている(3編それぞれが、異なる短編集に収められているもの)。ニューヨークタイムスの書評「ゾラン・ジフコヴィッチを「新世代のボルヘス」と呼ぶには早すぎるかもしれないが、彼がトップ候補であることに異論はないはずだ」が、この本のすべてを物語っていると言って良い。ボルヘスが好きな人であれば間違いなく気に入るだろう。邦訳されたものが他にないのが残念である。
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20 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
近年大注目の旧ユーゴスラビア・ベオグラード出身の現代作家、ゾラン・ジフコヴィッチ(Zoran Zivkovic)による摩訶不思議なストーリーを集めた傑作選。SF、ポストモダン、シュールレアリスムと形容されるジフコヴィッチの作品。シンプルな文章の背後に見え隠れするユーモアやシュールさ、知性や深みといったものが織り成す独特の世界。一見バラバラに見えていたパーツがクライマックスに近づくにつれて、ひとつの形をなしていくよう綿密に計算されたプロット。シュールなファンタジーの名手として注目株のジフコヴィッチの世界を、今回は日本語の翻訳でお届けいたします。
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