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25 人中、24人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
生命の神秘を改めて感じます,
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レビュー対象商品: ゾウの時間 ネズミの時間―サイズの生物学 (中公新書) (新書)
サイズによる動物学の解説です.例えば,ほ乳類のいろいろな時間(息をする時間間隔や心臓の打つ時間,寿命など)はおおよそ体重の1/4乗に比例するそうです.本書では,ほ乳類の時間に限らず,種々の生き物のいろいろなこと(標準代謝量,移動速度など)をサイズとの関係で論じています.そして,これらを体重との関係で対数グラフを書くとほぼ一直線のグラフに乗るという驚くべき結論が得られています.すなわち,大きかろうが,小さかろうが,体重で規格化すると同じであるということです.生命の神秘というものを改めて感じてしまいます. また,人間は移動のために車輪やスクリューを発明しましたが,なぜ動物はこれらの機構を持たないのかという考察は非常に興味深いものでした.車輪やスクリューといった道具は真に効率の良いものではないのかもしれません. 「すばらしい」のひと言です.是非読んで下さい.
28 人中、25人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
生物の神秘,
By 漆原次郎 (千葉県市川市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: ゾウの時間 ネズミの時間―サイズの生物学 (中公新書) (新書)
中公新書の名著として誉れだかい本書。その書名が表すところはあまりにも有名になった。「時間」や「秒」人間が生活の便宜上つくり出した人工物であることを改めて知らされる。なにか、立花隆が『宇宙からの帰還』で書いている「地球の時間、月の時間」とスケールこそ違うが、共通してる部分があるようでおもしろい。 各々の動物がもつ時間について書かれている箇所は本書の最初の部分だけに過ぎず、その後は動物の食事量やエネルギーについて、また生物の精巧なつくりについてなど、話題は多岐におよんでいく。それにしても、生物とはなんと無駄なく生きているのだろうか。生物の神秘というものを感じずにはいられない。
12 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
古き良き教養新書というあり方,
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レビュー対象商品: ゾウの時間 ネズミの時間―サイズの生物学 (中公新書) (新書)
言わずと知れた中公新書のロングセラー『ゾウの時間ネズミの時間』。読んだことなくても、 大学の入学者案内などの冊子で、推薦書籍として一度は目にしたという人も少なくないは ず。本書は動物 学が専門の著者が、動物の体のサイズに焦点を当てた新書だ。 僕のような生物学のずぶの素人、門外漢の読者にとってこの本の何が画期的だったかというと、そ れはタイトルにあるとおり、ゾウとネズミは同じ空間にいながらも、実はまったくちがう 時間は生きて いたという素朴でありなおかつショッキンな事実を知らしめたところにある。例えば、ふつう小さな動 物に比べれば大きな動物は大きな分だけ「大食漢」なのだろうと思いがちだ。それはおそらく、実生 活で肥った人が肥った分だけ人よりよく食うということからの類推なのだけど、人科同士で比べるの とまったく別種間で比較するのは、当然ながらわけがちがう。本書は物理法則をもとに、小さい動物 ほど実は「効率が悪い」ということを解き明かしてくれる。 哺乳類だけにとどまらず、鳥類や植物、魚類やサンゴ、ウニやヒトデといった棘皮動物にまで 話は及 ぶ。なるほど、動植物の体の形や機能を吟味していけば、それ相応の合理性が見て取れるというわ けだ。そうなると、必然的に自然美という合目的性には、目的がないわけでも ないということもわかる。 00年代に到来した新書バブルは、新興レーベルの林立と多くの新人にデビューする機会をも たらした。 その一方で、爆発的な出版点数の増加は、きわめて賞味期限の短い時事的なもの や、特定の政治 的な立場からの偏った意見を表明しただけのものなどをも乱発し、結果的に新書全体の質の低下も招 いてしまった。こうしたなかで本書のような、一般読者に科学の素朴な 楽しさや驚きにふれる機会を与 えてくれる古き良き「教養新書」の再興を、ひとりの新書読者として願ってやまない。
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