現実とオンライン空間を同等のリアルととらえ、二つの世界で共通する人間関係を軸に物語を描いていく世界観を描く作者の代表作の一つ、その6巻目。
主人公が渡り歩くゲームとしては三つ目の完結編(後編)になるのですが、キーになる謎解きの面白さと、ヒロインの問題解決、そしてゲーム戦闘自体のバランスが取れていてとても面白いシリーズでした。ボリューミーでやや冗長ですがそれだけの満足感はあります。
また、後書きにもある通り当作には元になるオンライン版があるのですが、改稿されたエンディングで、方向性は変わらないままに「もう一つの結末」とも言える形に落とし込まれている点で、当時のファンにも納得できるものになっているのではないでしょうか。
前後に比べると主人公には変化が少ないので、いかにもトラブル・シュート的な内容ではあるのですが、要所を変えてもちゃんとした面白さを提供できるところがさすが安心のブランドといった感じです。できればシリーズ冒頭からどうぞ。