ソローといえば『森の生活』。しかしこの『語録』を読むと、ソローが自然派とか環境といったエコなイメージだけではない、非常に骨太な人物であったことがわかる。ソローの言葉が、ガンジーやカウンターカルチャーの活動に大きな影響を与えたということだが、今、この閉塞感漂う現在においても、彼の言葉はかみしめられるべき価値がある。訳者がいうように、ホントにオバマの「チェンジ」という言葉に影響を与えたかはともかくとして・・・。ソローの使う比喩はけっこうツボにはまるし、視点はユーモアにあふれている。また一人称の訳が「僕」になっているので、文の堅さがぬけていて読みやすい。読んだ後は、ソローみたいな友だちが1人いるとおもしろいだろうな・・とさえ思った。