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どの話も劇的に思えたのは、レトリックを使って魅せているからではなく、動物たちの行動自体が想像以上に魅力的なものだったから。たとえばコクマルガラスはギャアギャアと鳴いて仲間が捕食者に捕われないように助ける。それでいて「助けてやったんだ」なんていう恩着せがましさはこれぽっちもないらしい。
動物をつぶさに観察する著者ローレンツ。その像をかってに想像すると、日高敏隆先生(この本の訳者)と、畑正憲さんを足して2で割った人が浮かんできた。動物行動学の研究のため(というより動物が純粋に好きだったのかも)、自分の家や敷地に、トゲウオ、ホシムクドリ、サル、ハイイロガンなど、いろんな動物を飼った。鳥が檻の外へ飛んで行ってしまっても、かならずといってよいほどローレンツの元へと戻ってくる。
ヒナが卵から孵ったとき、初めて目にした動く物を親と信じてしまう、あの「刷り込み」の話も出てくる。ローレンツが親と化してガンを巣立つまで育て上げる姿はこっけい、かつ「鳥たちはどうなってしまうの」というサスペンスさえある(無事、ローレンツは親鳥の役目を果たした)。
一冊まるまる、動物への接し方の手本そのものだ。ペットを飼っている方、これから飼おうとしている方、動物が好きな方、嫌いな方、どんな方でも読めば動物を見る目が変わると思う。
私は大好きだった中学の生物の先生にこの本を薦められ、生物学にハマってしまい、今では大学院で研究しています。生涯の宝物の一冊です。
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