内容紹介
非線形方程式の局所化された粒子のような解はソリトン(孤立波)とよばれ,1965年にM.D. クルスカルとN. ザブスキーにより導入された.
本書は20世紀後半に活発に展開されたソリトン理論に関し,そこでの著者達による寄与を基礎にして書き下ろされた解説書である.
ハミルトンの方法の観点から,非線形シュレーディンガー方程式の可積分問題を考察し,ソリトン解が登場する逆散乱法の論理構造と具体例について講じられている.
上巻:非線形シュレーディンガー方程式(NS模型).
下巻:可積分発展方程式の一般論.
この下巻には,原著の第2部「可積分発展方程式の一般論」を収めている.上巻で得られた式を,さまざまな模型の発展方程式に適用する.それらの模型には,1次元の空間座標が離散的な格子模型も含まれる.これらの具体的な応用での経験を一般化して,模型に共通な数学的構造や,可積分模型の分類,さまざまな模型の間の関係が与えられる.
著者について
著者紹介
L.D. ファデーエフ(Ludwig D. Faddeev)
1934 年,旧ソ連レニングラード(現サンクトペテルブルク)生まれ.1956 年レニングラード国立大学を卒業,1959 年同校にてPh.D を取得.1959 年よりステクロフ数学研究所(レニングラード)に所属し,1976 年から2000 年まで同研究所所長を務める.1986 年より1990 年まで国際数学連合(IMU) 会長.現在,オイラー国立数学研究所所長.
L.A. タフタジャン(Leon A. Takhtajan)
1950 年,アルメニア共和国エレバン生まれ.1973 年レニングラード国立大学を卒業.1973 年から1998 年までステクロフ数学研究所に所属し,1975 年同研究所よりPh.D を取得.1992 年よりニューヨーク州立大学ストーニーブルック校教授.
訳者紹介
藤井寛治(ふじいかんじ)
元北海道大学教授.理学博士.
北門新作(きたかどしんさく)
名古屋大学名誉教授.理学博士.
藤井裕(ふじいゆたか)
福井大学遠赤外線領域開発研究センター准教授.博士(人間・環境学).