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ソラリス (スタニスワフ・レム コレクション)
 
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ソラリス (スタニスワフ・レム コレクション) [単行本]

スタニスワフ レム , Stanislaw Lem , 沼野 充義
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (10件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 2,520 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

惑星ソラリスを探査中のステーションで異変が発生した。謎の解明のために送りこまれた心理学者ケルヴィンの目の前に自殺した恋人ハリーが姿を現し、彼はやがて悪夢のような現実と甘やかな追憶に翻弄されていく。人間とはまるで異質な知性体であるソラリス。そこには何らかの目的が存在するのだろうか。コンタクト―地球外の知性体との遭遇について描かれた、最も哲学的かつ科学的な小説。広大無辺な宇宙空間において、理解不能な事象と愛の記憶に直面し、人は何をすべきか。タルコフスキーとソダーバーグによって映画化された新世紀の古典、ポーランド語原典からの新訳版。

内容(「MARC」データベースより)

地球外の知性体との遭遇について描いた哲学的かつ科学的な小説。広大無辺な宇宙空間において、理解不能な事象と愛の記憶に直面し、人は何をなすべきか。77年刊「ソラリスの陽のもとに」を、ポーランド語原典から新たに訳出。

登録情報

  • 単行本: 369ページ
  • 出版社: 国書刊行会 (2004/09)
  • ISBN-10: 4336045011
  • ISBN-13: 978-4336045010
  • 発売日: 2004/09
  • 商品の寸法: 19.2 x 13.4 x 2.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (10件のカスタマーレビュー)
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5つ星のうち 3.0 新訳する意味があったのかな? 改善はされているけど。, 2004/10/27
By 
h.yamagata (世界各地) - レビューをすべて見る
(殿堂入りレビュアー)   
レビュー対象商品: ソラリス (スタニスワフ・レム コレクション) (単行本)
長年、「ソラリスの陽のもとに」として飯田規和訳で読まれてきた、レムの傑作の新訳。旧訳がロシア語からの重訳だったのが、今回はポーランド語からの直接訳、また旧訳の検閲による、原稿用紙40枚分にもわたる脱落カ所が復元された、というのが売り。

復元個所として大きなものは、「怪物たち」の章の p.197 12 行目から p.202 7 行目 (原稿用紙12枚分)、p.202 15 行目からp.204 5 行目 (4 枚分ほど)。「思想家たち」の章だと、p.284 11 行目から p. 294 まで 20 枚分強。「夢」の章ではp.299 最後から 2 行目から、p.301 の12 行目まで。

ただし検閲というから何か内容的にヤバイことが書いてあったのかと思ったら、全然。どれも、かなり衒学的なソラリス学の話を端折ったか、ちょっとダレ気味の描写を刈り込んだ、むしろ編集的な処理。また飯田訳のほうがこなれている。たとえば飯田訳のハヤカワ文庫版 p.175 で「指切りする?」と尋ねるハリーは、沼野訳では「聖なるものに誓って?」(p.178) とかなり大仰。たぶん飯田訳は意訳、沼野訳は原文の直訳に近いんでしょう。

比較すると、飯田訳は検閲や重訳による劣化がほとんどない。細かいちがいはあっても、大勢に影響はないところばかり。新訳を見ると、むしろ半世紀近く前に行われた飯田訳のずばぬけた優秀さが目立つとともに、なんでわざわざ新訳したのか、ちょっと疑問に思ってしまう。

もちろん改善は見られるし、今から読むならまあこの新訳のほうでしょう。でも価格差を正当化するほどの改善かというと口ごもる。いずれで読んでも、まったく理解できない存在に遭遇し、人が自分自身についての再考を迫られる、ファーストコンタクト哲学SFの不朽の名作としての価値はほぼ同じです。

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31 人中、24人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 コレクターなら買っていいかも, 2005/1/6
レビュー対象商品: ソラリス (スタニスワフ・レム コレクション) (単行本)
 この本を手に取る人は、おそらく早川文庫版も読んでいるはずなので、それを前提に話をすると、「コレクターでないなら別に買わなくてもいい」となる。
 後書きだったにも、前訳から数十年経っているとか、省略なしの完訳だとかの理由が挙げられていたが、読んだ印象はそれほど違わない、と言うより早川文庫を読んだ当時の感動を再び感じることが出来た。そういう意味では、この作品をこれから読もうという人は、この本がいいのかもしれない。
 読んでいて思ったのは、改訳の必要な作品というのは、『ソラリス』なんかじゃなく、岩波文庫の『モンテ・クリスト伯(厳窟王)』とかなんかじゃないだろうか。ちょっと読み返しても、作中の悪党どもが話す口調は、今時、舞台役者でも使わないような、昨今のテレビ時代劇ではまず聞くことが出来ないような代物なんですぜ旦那。
 そんな事を考えながら、コレクターのためにハードカバー本にするには改訳&完訳ぐらいのサービスがあっていいのかなと思った。
 内容は誰が訳しても素晴らしいし、装丁もよくできているので星は4つだ。
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2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 『バーナムの森』に続く, 2010/3/5
レビュー対象商品: ソラリス (スタニスワフ・レム コレクション) (単行本)
主人公に感情移入させてくれないレムの作品群は、物語を読むこととは別の次元を読者に要求する。『GOLEM 14』においてはるか人間の知能を超えてしまった人工知能は人間の知能とは別次元に行き、その知性に人間は触れることはできない。卑近なもので例えれば、高速で動く物体からは低速のものが止まったように見えるが低速のものにとっては高速の物体は細部まで認識することが難しい。そのような認識の不可知性をレムは様々な作品の中で示してきた。IQが180あったというレムにとってみても宇宙や物理の世界は認識できないことだらけであり、認識しても認識しても確実な知識が得られないことに突き当たる科学者レムにとって、想像の世界において描くべきことは、不可知その一点に尽きるのである。とすれば、人間の理性を超えた理性としての『ソラリス』は描かれるべくして描かれた存在であり、そこに挑んでは跳ね返される我々もまたレムを含めた知性の限界の想像として当然描かれる。想像力の限界を超える創造性を指向しないものは、恋愛にテーマを見、我々自身にテーマを見ることしかできない。だから、新訳において追加された惑星の、ストーリー上不要とも思える長い描写は、『ソラリス』の小説世界として必然であり、あれこそが知性としてのそして我々が認識できない存在としての『ソラリス』を、最も想像力を持って描いた部分である。だからこの描写を入れてこそ、この小説の訳として完成といえるのである。その意味で旧訳は単なるSF小説であって、新訳こそがレムの小説だといえるのだ。だが、もう一つ落とせない視点は、このような描写がレムの頭の中に繰り返し現れたことを想像させるという点である。というのも最後の長編『fiasko』において、その冒頭部分の『バーナムの森』が作者によってイメージされ書かれた後、その後のストーリーがなかなかできあがらなかったという事実がある。『バーナムの森』と『ソラリス』の描写はイメージとしてよく似ている。つまり不可知であり、十分に科学と経験によって危険を予想しているにもかかわらず、その当事者の人間を飲み込む。故に『バーナムの森』は『ソラリス』の後日譚であるとも言え、そこで作者の中のストーリーが止まってしまったことも十分に想像できるのだ。…続きは『fiasko』のレビューにて。
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