男性は特に、うんちく系のマンガが好きなもの。
本書は、その楽しさを存分に味わわせてくれるものだ。
ただし、本書のメッセージはむしろ
「ワインの知識に惑わされず、人の心を読み取ることの重要性」
にある。
主人公・佐竹は、「肉には赤ワイン」「ボージョレは初心者向けのワイン」といった常識をことごとく覆し、「相手がおいしいと思ってもらうことが重要」という信念を貫き通す。
これには強く共感。
こんなソムリエがいたらなぁと、本気で思ってしまう。
全体に非常に深みのある話が多く、しかもそれが、笑いも織り交ぜながらわりと軽やかに展開されるところは、原作者、作画者双方の実力だろう。
読んでいてさわやかな作品である。
最初はちょっととっつきにくい感じの佐竹がだんだんいい人になっていく過程はほほえましいが、後半はちょっと毒気が抜けすぎて物足りない感じも・・・。